ポルシェLMP1のシートを獲得したニック・タンディは、2017年にFIA世界耐久選手権(WEC)のタイトルを懸けて戦うことは、ル・マン24時間レースで自身2度目の勝利を追うこと以上に意味があることだと述べた。
GTドライバーとして活躍してきたタンディは、2017年はステップアップを果たしフルタイムLMP1ドライバーとしてWECにフル参戦する。
タンディが乗りこむポルシェ919ハイブリッド1号車のラインアップは、16年にドライバーズタイトルを獲得したニール・ジャニと、元アウディのエース、アンドレ・ロッテラーとなることが発表されている。
タンディは自身2度目のLMP1ドライブとなった15年のル・マンでアール・バンバーと当時フォース・インディアF1に所属していたニコ・ヒュルケンベルグと組み初優勝を飾った。しかし、2016年はポルシェが3台目の参戦を見送ったため、LMP1マシンのシートを得ることができなかった。
「ポルシェとの契約にはエキサイティングな側面が3つある」とタンディ。
「ひとつ目は、世界選手権のタイトル獲得に照準を定められること。これまでに経験したことがないから本当に楽しみだ」
「ふたつ目は、ふたたびLMP1マシンでル・マンに出場できること。今シーズンは状況が厳しくて実現できなかった」
「それでも、僕はル・マンで勝つための準備を整えているよ」
「誰も僕たちを止められないじゃないかな。ほとんどのドライバーはル・マンで1回でも勝つために全力を注ぐ。その点で(2回目の勝利を狙える)僕は幸運かもしれない」
「世界選手権に挑戦することは、僕にとって次のステップだ。だから僕はさらに興奮しているんだ」
「僕はシリーズ2連覇中のチームに加入し、間違いなくチャンピオンシップを戦う力があるマシンをドライブすることになる。とても刺激的な組み合わせだよね」
16年は北米のIMSAスポーツカーチャンピオンシップが主戦場だったタンディは、モチベーションが上がる3つめのポイントとして、ふたたびイギリスでレースができることを挙げた。
「今年は、自分のレースキャリアのなかで初めて故郷のイギリスで1度もレースに出場しなかったシーズンだった」
「僕はイギリスでのレースが大好きなんだ。イギリスで世界選手権の最上位クラスでレースをするのは、本当に素晴らしいことだろうね」
タンディが熱望する凱旋レースは、17年シーズンのWEC開幕戦として4月16日にシルバーストンで開催される。