12月9日、インターコンチネンタルGTチャレンジ第3戦・セパン12時間開催中のセパンサーキットで、SROモータースポーツ・グループが2017年から開催予定のブランパンGTシリーズ・アジアの概要説明会が行われた。
ヨーロッパで非常に多くのエントリーを集めているブランパンGTのアジア版として、2017年から開催予定のブランパンGTシリーズ・アジア。すでに10月下旬にその開催概要が発表され、日本での富士、鈴鹿という2ラウンドを含む全6ラウンド×2レースのカレンダーが明らかにされていた。
この日はセパン12時間の予選を前にして、SROモータースポーツグループ代表のステファン・ラテルが出席し、多くのGTチーム関係者や関係するオーガナイザーが席を埋めるなかで、その概要が説明された。
新たなトピックスとしては、チーム向けに輸送費がサポートされることや賞金額、さらに最初のエントリーとして、かつてFIA GT選手権に参戦していたグループMレーシングが、メルセデスベンツAMG GT3を3台投入、ティム・サージェンを起用することなどが明らかにされた。
また、参戦車両については当初発表されていたGT3カー、GT4カーに加え、カップカーにあたるGTCカーの参戦も可能になった。さらにテレビ放送についても充実の体制がとられ、中国のシナの協力で、アジア圏の放送が実現することになった。
会見の席上でラテルは「最新の改革として、ブランパンGTシリーズ・アジアを立ち上げることになった。世界には多くのカテゴリーがあるなかで、なぜアジアにシリーズを立ち上げなければならないのか。我々は11年前、GT3カテゴリーを作り、10年前、GT4を作った。ひとつのゴールは、多くのマニュファクチャラーやチームが、全世界的にクルマを売ることができるプラットフォームを作ることだった」と語った。
「世界選手権を作ることは、ロジスティクスの関係からもなかなか難しい。そこで、我々のビジョンは3つの大陸に強力なシリーズを立ち上げることだった。ひとつはブランパンGTシリーズで、もうひとつはアメリカのピレリ・ワールドチャレンジ、そしてブランパンGTシリーズ・アジアだ」
GT3カーを活用して参戦可能なシリーズはこのブランパンGTシリーズアジアをはじめ、アジアン・ル・マンやスーパー耐久等、さまざまなシリーズがある。もしうまく車両を活用できれば、多くのシリーズが活況を呈することになるはずだが、シリーズ立ち上げとなる来季はどんなエントリーを集めるだろうか。このシリーズ立ち上げで大きな影響を受けると言われているGTアジアの動向とともに気になるところだ。