3度のMotoGPチャンピオンであるホルヘ・ロレンソは、四輪でレースをすることに乗り気なものの、二輪でのレーシングキャリアを終えてからでいいと語った。
ロレンソは10月にモータースポーツ・ビジョン社が所有するF2マシンで練習走行をした後、2014年モデルのメルセデス・W05で自身初となるF1マシンのテストを行った。2014年にロレンソはガルフ12時間耐久レースに参戦してカテゴリー優勝を収めているものの、4輪でのレース経験は限定的なものだった。
「初めての4輪レースは2010年だったね」とロレンソ。
「アラゴンで行われた3時間耐久レースにフィアット500で参戦したんだ。その後はセアト・レオンでモントメロ24時間耐久レースに参戦してカテゴリー優勝を収めたよ」
「3年前にはアブダビで行われた12時間耐久レースにフェラーリ458で参戦して、カテゴリー優勝を果たしたんだ」
「あれはジェントルマン・カテゴリーみたいなものだったからそれほど多くのドライバーは参加していなかったけどね。でも僕たちは優勝を収めたのさ」
今後さらに4輪レースに参戦する計画はあるかと尋ねられたロレンソは、「当分はかなり忙しい」と答えた。
「引退した後だったらもっとカーレースに参加したいね。アドレナリンは同じなんだけど、でも違うんだ。新しいものなんだよ」
「あなたはジャーナリストだから、家に帰ったら書きたくはないだろう。僕も同じように、家に帰ったらバイクに乗りたくないんだ。他のものに乗りたくなるんだよ」
ロレンソはF1テストでメルセデスのエンジニア達を驚かせたが、二輪ライダーが四輪カテゴリーで速いタイムを刻むのは、その逆よりもかなり簡単だという。
「(F1ドライバーが二輪に乗るときより)僕が四輪のF1マシンに乗ったときの方がいいラップタイムを収めるのは簡単だと思う」
「F1だとマシンに守られている感じがして、もしクラッシュしたとしても体が直接地面に叩きつけられるなんてことはないだろう」
「バイクだとバランスがなおさら重要なんだ。姿勢を崩したらクラッシュしてしまうからね」
「四輪では多かれ少なかれ車内ではずっと同じ姿勢だし、すべてはステアリングとスロットルとブレーキの感覚次第だ」
「二輪だと、両腕の感覚に頼ることにもなるが、身体もずっと動かす必要があって、(よい)ラップタイムとリザルトのためには身体の荷重が非常に重要なんだよ」