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オーガニックを身近な存在に、パリ発ビオストア「ビオセボン」が上陸

2016年12月08日 19:22  Fashionsnap.com

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フランス生まれのオーガニックスーパー「ビオセボン(Bio c' Bon)」の日本1号店が、12月9日のオープンに先駆けて関係者向けに公開された。本国のPB商品や輸入商品に加えて国内の商品を取りそろえ、日本でオーガニック市場の拡大を目指す。

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 「ビオセボン」は、創立から8年という若いブランドでありながら、出店予定を含めヨーロッパ5カ国に140店舗を展開。日本では、フランスBio c' Bon社を傘下に有するMarne & Finance Europe社とイオンが設立したビオセボン・ジャポンが運営する。
 日本1号店はピーコックストア麻布十番店の跡地に建設されたイオングループの複合型店舗内にオープン。店舗面積は約430平方メートルで、野菜や果物、肉、魚、惣菜、弁当、フランス直輸入のチーズやビオワイン、化粧品、ベビー用品、グルテンフリーの商品など3,000~4,000品目をそろえる。そのうち7~8割がオーガニック商品。バイヤーが試食し、特に「本当に美味しいもの」を取りそろえたいう。野菜・果物はパック売りだけではなく、ヨーロッパでは一般的な量り売りにも対応。店内の中央に設置された対面キッチンではサラダやデリを提供し、イートインスペースも設けている。ポップアップスペースには「ブラウンシュガーファースト」が3カ月限定で出店し、同ブランド初となるカップケーキを先行発売する。また、施設内にはフランス発の冷凍食品専門店「ピカール(Picard)」が隣接するほか、地下1階に空中ヨガが体験できるスタジオ「avitystyle」、地上2階にウエルシア薬局を展開し、同グループが運営する近隣の「ダイエー麻布十番店」との差異化を図っていく。
 食が重要なコミュニケーションの場になっていると考えたイオンの岡田元也社長は、「ピカール」の冷凍食品、そして「ビオセボン」のオーガニックは日本の市場で未発達の分野であるが大きなビジネスチャンスになるとして、開拓していくことを決断。オーガニック市場はアメリカやドイツ、フランスが主に発達しているが、中国も"危険性の顕在化"によりオーガニックへの意識が高まっているという。「『日本の食品は安全』と思われているが、実態は(安全とは言えない)保存料が"ビタミンC"として明記されることがある」とオーガニックであることの必要性を訴えた。ビオセボンは、富裕層や"オーガニック信者"ではなく、あくまで自然志向のある一般層を対象にしていることをポイントとして挙げ、「デモグラフィックデータに小売側が対応しきれていない。変わっていく消費者に合わせて、我々も応えていかなくてはならない」とコメント。価格帯は通常のスーパーマーケットで販売されているものより割高だが、本国のティエリー・ブリソー社長は「オーガニックのマーケットが発達すれば価格差も縮まるだろう」と話した。
 11月23日にオープンした「ピカール 青山骨董通り店」については連日品切れが相次ぎ、想定の3倍の売上を記録する順調な滑り出しだという。ピカールに関しては、ビオセボンとともに保存料が使われていないだけではなく「テクノロジーで商品の質がよくなっていく可能性がある」と期待を示した。
■Bio c' Bon 麻布十番店オープン日:2016年12月9日(金)住所 東京都港区麻布十番2-9-2