フォース・インディアF1の副代表、ボブ・ファーンリーは、オーナーのビジェイ・マリヤが2016年にコンストラクターズ選手権でチームを4位に浮上させたことについてもっと称賛されるべきだとしている。
マリヤが2007年9月にスパイカーF1チームを買収して翌2008年にブランド名をフォース・インディアに変更した当時、10位だったチャンピオンシップの順位は、2016年には4位にまで上がっている。
マリヤについては、一部にそのビジネスのやり方への批判があり、また時にはフォース・インディアへのサポートから撤退するのでは、という噂も出ている。だがファーンリーは、これまでマリヤの関与がいかに重要だったかを強調した。
マリヤがその成功に対する評価を得ていないのではないか、と聞かれたとき、ファーンリーは答えた。「そうなんだ。彼は大いに称賛されるべきだ」
「ビジェイは、2017年にはF1に関わって10年になる。それほど長く関わるチームオーナーなんてそんなに多くはいないが、彼はチームをサポートし続けているんだ」
「(チームが浮上する力となった理由は)そこにある」
「マジックでもなんでもない。ただ継続すること、細部や良いスタッフに気を配ること、それだけだ」
2016年のコンストラクターズ選手権でウイリアムズをおさえて4位に入ったことでチームは財政的にも潤うことになる。5位だった2015年の“コラム2”の賞金額との差は300万ドル(約3億4千万円)にもなるからだ。だがファーンリーは最も大事なのはチームの熱意が上がったことだと強調した。
「本当に士気が上がるんだ」とファーンリーは言った。
「過去の3~4年の間チームがやってきたことは間違っていなかったことが証明されるのだから」
「それがチームのやる気をどれだけ向上させ、次のステージに向かわせるか、正しく評価しなくてはいけない」
「資金が増えることは素晴らしいことだが、皆の熱意と2017年に向けたコミットメントを増すことが何より大切だ」
ファーンリーはさらに、チームのスタッフにも称賛している。シルバーストンに拠点を置くフォース・インディアで働くということは、そのひとりひとりに付いて回る責任の大きさを考えるとき、楽なオプションではないというのだ。
「フォース・インディアで働くということは、楽な仕事ではないし、誰にでもできることでもない」
「よく『この仕事を担当させてほしい』とスタッフ言ってくるが、その場合は我々も喜んで仕事を任せるようにしている。命令ではなく、チームとしてやるべきだと考えての提案だからだ」
「ただし、担当することは責任を負うということでもある。多くの人は責任は負いたがらない。自分が強くあらねばならないからだ」
「自分の弱さが露呈するところだ。大きな組織ではそこをかばってもらえるからね」
「このチームでは、スタッフは純粋に進化を追い求め、それに伴うリスクや責任は自分で背負う覚悟を持っている。その力が今日のフォース・インディアを作ったとも言えるんだ」