レッドブルのダニエル・リカルドが、自身を追い込み、ドライバーとしてより高いレベルに押し上げることができた16年は、自分にとってベストなシーズンであったと振り返った。リカルドは16年シーズンをランキング3位で終え、レッドブル移籍初年度の14年シーズンに並ぶリザルトを記録している。
3勝を達成した14年シーズンとは対象的に、わずか1勝に留まった16年シーズンであったが、シーズン途中でチームメイトとなったマックス・フェルスタッペンの存在も含め、チャレンジングかつプレッシャーの大きかった今年の状況にうまく対応できたことに満足しているという。
「ご存知の通り、2014年にはドライバーズランキングで3位に入り、3勝できた。16年は1勝しかできなかったけど、それでも今年獲得したランキング3位の方が気分がいいんだ」とリカルドは言う。
「自分でも納得のいくシーズンだった。今後も良い調子を続けられる自信があるよ」
「2014年シーズンは、自分の仕事を客観的に振り返ることは難しかった。でも2016年は、2年前にやったことのすべてを、自分を追い込むことによってより高いレベルで実現できたと思う」
「例えば、こういうレースがあった。予選Q1とQ2ではマックス(フェルスタッペン)が僕より0.5秒早かった。でもQ3では僕が彼よりも0.3か0.4秒速いタイムを出せたんだ」
「年間を通して、すごく高いレベルを維持してきたと思う。そして、自分でも少し驚いているんだけど、自分の予想を上回る走りを何度もできた」
リカルドは、2016年の一番重要な出来事として、より自分を高めるためプッシュした結果、自身初となるポールポジションを獲得したモナコGPの予選を挙げた。
「今年は自分にとって重要な予選が3つあった。思い出すのは中国GP。それにスペインGPとモナコGPも素晴らしかったね」と述べた。
「その中でもベストな予選はモナコでのポールポジションラップだ。マレーシアでの優勝よりも強く思い出に残るかもしれないね。アタックラップの走りは本当にエキサイティングだった!」
「僕のトレーナーや他の何人かには、ポールポジションを絶対に獲る、とこっそり話していたんだ。そうして自分にプレッシャーをかけた結果、本当にポールが獲れたときは最高の気分だったよ」
「タバココーナーからスイミングプールにかけて、予選でのあの5秒間の走りが”ベスト5秒”オブザイヤーだ!モナコでのポール獲得は、17年に向けても良いモチベーションになったよ」と語る。
だがリカルドは、もしマレーシアGPで優勝していなかったら、スペインGPとモナコGPで惜しくも勝ちを逃した16年シーズンについて、今とは違う感想を持っただろう、と認める。
「もし1度も優勝できなかったら……つまりマレーシアGPで勝っていなかったら、今年を振り返ったとき、何度か優勝すべきだった。と言っただろうね」と彼は語った。
「だけど、あの優勝があるからこそ、もっと良く走れたはずだとか、2回か3回勝てたはずだ、とは言わない。初めてポールポジションを獲った。表彰台の一番上にも上った。素晴らしいことだよ」