インターコンチネンタルGTチャレンジの第3戦として開催されているセパン12時間は12月8日、ペイド・プラクティスで幕を開けた。2時間にわたって行われた走行で、トップタイムをマークしたのはアウディスポーツ・チーム・フェニックスの15号車アウディR8 LMS(ロビン・フラインス/クリストファー・ハーゼ/ローレンス・バンスール)となった。
このセパン12時間は、もともとマレーシアの独立記念を祝して開催されていた耐久レース『メルデカ・ミレニアム』が、ヨーロッパ屈指のGTレース『ブランパンGTシリーズ』を開催しているSROモータースポーツ・グループのオーガナイズの下、インターコンチネンタルGTチャレンジの一戦として開催されることになったレースだ。
いよいよ走行開始となった12月8日は、現地時間午前10時からトップカテゴリーとなるGT3/GTCのペイド・プラクティス(有料の走行)が開始。走行しないチームもいたが、ワークス格のアウディ、マンタイ、さらに日本勢が走行を行った。
途中、ネクサス・インフィニティの27号車フェラーリ458 GT3が火災に見舞われてしまったものの、その他に大きなアクシデントはなし。23周をこなし、2分2秒925をマークした15号車アウディR8 LMSが最速となった。チームメイトの16号車アウディは4番手でセッションを終えている。
一方、アウディ勢に食い込んだのは、日本から参戦している2台。ハブオート・レーシングの35号車フェラーリ488 GT3(モーリス・チェン/吉本大樹/細川慎弥/吉田広樹)が2分3秒734で2番手、JLOCの88号車ランボルギーニ・ウラカンGT3(織戸学/平峰一貴/エイドリアン・ザウグ)が2分3秒953で3番手につけた。
35号車フェラーリは、モーリス・チェンと吉本が多くの時間を走行し、吉本がベストタイムをマーク。ただ、吉本によればBoPでパワー不足を感じているとのこと。88号車ランボルギーニは織戸、平峰、ザウグがほぼ均等に周回を重ね、ザウグのタイムがベストとなっている。
5番手にはスピリット・オブ・レースの50号車フェラーリ488 GT3が、6番手にはフライングリザード/K-PAXレーシングの9号車マクラーレン650S GT3がつけた。“本命”チームのうちのひとつと目されていたマンタイ・レーシングのポルシェは7~8番手となった。
日本勢では、aprの30号車トヨタ・プリウスGT(永井宏明/佐々木孝太/嵯峨宏紀)が10番手。永井と佐々木が主にドライブしたが、ハイブリッドシステム非搭載の影響かストレート最高速を見ると他車より5~10km/h遅く、直線が悩みとなりそうだ。
また、埼玉トヨペット・グリーンブレイブの52号車メルセデスベンツSLS AMG GT3(平沼貴之/服部尚貴/密山祥吾/番場琢)は主にセパンが初めての平沼がステアリングを握り、その後服部に交代。ふたたび平沼がドライブ。平沼の2分7秒544がベストとなった。
8日はこの後、GT4/SP/TC等のクラスのプラクティスが行われた後、現地時間17時50分からフリープラクティス1が、20時15分からフリープラクティス2がナイトセッションとして行われる予定だ。