2017年1月2日に南米パラグアイ・アスンシオンで幕を明ける2017年のダカールラリーに向け、TOYOTA GAZOO Racing南アフリカ(TGR・SA)は元ダカール覇者のナッサー・アル-アティヤーとジニール・ドゥビリエという強力なドライバーラインアップで挑む。
2011年と2015年にダカールを制覇し、今季はFIAワールドクロスカントリーカップ王者にも輝いたカタール出身のアル-アティヤーは、昨季のX-raidミニ・オール4レーシングからスイッチ。自身3度目となるクラシックイベント制覇を、3車種目のマシンで達成することを狙っている。
「本当にこのチームに参加することができてうれしいよ。また、ジニールと一緒にドライブできることも、長い間、彼との友人関係を継続してきたことと合わせて素晴らしい気分だ。今季はハイラックスに乗り換えてワールドカップも制することができたしね」とアル-アティヤー。
「このチームはすでにダカールで素晴らしい結果を出しているが、勝利だけ逃している。彼らは勝ちたいと思っているし、僕がここへ来るのを決断するのになんの迷いもなかった」
一方、2016年大会で総合2位に入った南アフリカ人のドゥビリエは、引き続き『トヨタ・ハイラックスEVO』のステアリングを握り、今季のクロスカントリーカップではアブダビ、カタール、イタリア、スペイン、ポーランド、モロッコのイベントで、マシンアップデートと改良の施されたニューマシンをテストしてきた。
今回がハイラックスで6度目のダカール参戦となるドゥビリエは、これまでのキャリアを通じて10回のトップ5入賞と5度の表彰台を記録しており、2009年に初の南米開催となったダカールで勝利を記録して以来の、トップフィニッシュを望んでいる。
「今年のハイラックスは、僕がこれまで開発してきたマシンのなかでベストだ。エンジン、サスペンション、あらゆる部分に改善を加えた。ダカールを楽しみにしているし、友人のナッサーと協力し合えるのも心強い。間違いなく最善を尽くすつもりだ」
今回のイベントに挑むハイラックスEVO“03”は、近年主流になりつつある2WD化を選択し、レギュレーションに従って車重も615kg以上の軽量化を実現。
さらにタイヤ径も805mmから940mmに拡大され、ホイールベースやサスペンションストロークも増大。4リッター自然吸気のV8エンジンもミッドシップマウントとすることで、そのハンドリング性能は劇的に向上しているという。
また、2017年大会ではライバル勢同様の38mm径リストリクターの使用が許可されるなど、ワークス体制のプジョー、ミニに挑むダークホースとしての活躍が期待されている。