2016年から、スーパーGT300クラスのチームが参加可能となったインターコンチネンタルGTカップの一戦『モチュール・セパン12時間』に向け、12月7日多くのドライバーたちがセパンサーキットに入った。
このセパン12時間は、もともとマレーシアの独立記念を祝して開催されていた耐久レース『メルデカ・ミレニアム』が、ヨーロッパ屈指のGTレース『ブランパンGTシリーズ』を開催しているSROモータースポーツ・グループのオーガナイズの下、バサーストやスパ24時間とともに、インターコンチネンタルGTチャレンジの一戦として12月に開催されることになったレースだ。
近年はアウディを中心にヨーロッパメーカーのワークスチームが送り込まれるようになっており、今季はアウディスポーツ・チーム・フェニックス、ポルシェ・チーム・マンタイがGT3-プロクラスに参戦。この2チームを主軸とした戦いが予想されている。また、K-PAXレーシング(#9/マクラーレン650S GT3)にもワークスドライバーが送り込まれた。
一方で、これに立ち向かうと予想されているのが日本からの参戦チームだ。今季からGTアソシエイションとの協力の下に参戦が実現したGT300チームも2台が参戦する。
今季日本からは、トップカテゴリーのGT3-プロに参戦するのがGT300トップチームのapr(#30/トヨタ・プリウスGT/永井宏明/佐々木孝太/嵯峨宏紀)、JLOC(#88/ランボルギーニ・ウラカンGT3/織戸学/平峰一貴/エイドリアン・ザウグ)。この日はすでに織戸、平峰がセパン入り。酷暑のなかで準備を進めた。
また、GT3-プロアマクラスには、スーパー耐久参戦チームが2チーム参戦する。マカオでのGTワールドカップに参戦したハブオート・レーシング(#35/フェラーリ488 GT3/吉本大樹/モーリス・チェン/細川慎弥/吉田広樹)、埼玉トヨペット・グリーンブレイブ(#52/メルセデスベンツSLS AMG GT3/番場琢/平沼貴之/服部尚貴/密山祥吾)だ。埼玉トヨペットはおなじみのグリーンとイエローのカラーリングを施したSLSが目を引いた。
なお、すでにこの大会のBoP(性能調整)の値も発表されている。数値はスーパーGT第7戦以降のものとほぼ同一で、ドイツ車(アウディ、ポルシェ、メルセデスSLS)は同一値。フェラーリ、ランボルギーニはBoPウエイトがSGT第7戦と比較するとやや軽く設定されている。また、30号車プリウスはスーパーGT第7戦タイと同様ハイブリッドシステム非搭載だが、第7戦よりもBoPウエイトが15kg軽い。
ちなみにこのレースで使用されるタイヤは、ヨコハマのワンメイク。日本チームが良く知るタイヤではあるが、タイヤウォーマーの使用が可能となっている。
さらにこのレースには、GT3以外の車両も参加可能で、カップカー等に交じり、スーパー耐久車両も参戦する。GT4/SクラスにはムータレーシングTWS RC350(#39/レクサスRC350/阪口良平/堀田誠/藤田竜樹/浜野彰彦)、アミューズ&SPVレーシング(#100/トヨタ86/大井貴之/松井仁志/伊藤毅/ケニー・リー)といったところが参戦する。こちらもクラス内での戦いに注目したいところだ。
レースは12月8日に走行がスタートし、9日に予選が行われた後、10日(土)現地時間12時(日本時間13時)に決勝レースがスタート。現地時間11日(日)現地時間0時にフィニッシュする予定だ。