12月に入り、忘年会シーズンに突入している頃合いだろう。企業の中には「飲みニケーション」と称して、飲み会を従業員同士のコミュニケーションの場と位置付けるところもあるが、あまり参加したくない人もいるようだ。
11月26日、おーぷん2ちゃんねるに「上司『なんで飲み会欠席?参加してコミュニケーションをとるのも大事だぞ』」というスレッドが立った。スレ主は、
「これ論破できる奴いるの?今日言われて …はい参加しますって言うしかなかったんやが」
と疑問を投げかけた。
「仕事以外のことで何話せばいいかわからない」というけど
スレッドでは意外にも「その通りだし大人しく従っとけ」や「言うても行かんほうがトータルで損やろ」など、飲み会に行ったらいい、という意見が多い。ほかにも、
「大切なのは頻度よ 毎月一回とかはだるいけど半年に一回程度だったら飲み会も悪くないやろ」
といった書き込みも。スレ主は飲み会に行きたくない理由を「あんまり仲いい人がいないってのもある、飲み会でボッチとか最悪やんけ」と明かすが、これに対しては、
「仕事時間外でコミュニケーション取らないのも個人の権利みたいな風潮最近あるけど、ある程度は必要や思うんです」
などの意見が寄せられた。職場に仲がいい人がいないのなら、なおさら飲み会にいって親睦を深めた方がいい、ということだろうか。しかし最終的にスレ主は、「仕事以外のことで何話せばいいかわからんのや」と、不安を残しながらスレッドを後にした。
コミュニケーションの場を作ることに一所懸命になっても仕方ない
一方でネットでは、
「いまどき飲みニケーションとかやる会社なんてあるの?公私混同するとか社会人失格だと思うけど」
「飲み会をやったところでコミュニケーション力が上がるわけではないのにな」
など、飲み会に意味はない、とする意見も見られる。特に若い世代としては、世代の違う上司と飲みいったところで気疲れするだけ、という人もいるだろう。部下の気持ちが知りたい、という上司ならいいが、飲みの場で説教したがる上司もおり、そこは勘弁願いたいところだ。
また、ダイヤモンドオンラインが2015年1月に掲載した記事では、「不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか」(講談社現代新書)の著者で、モナッシュ大学准教授の渡辺幹氏が、「飲み会に参加したくない部下と、飲み会をしないと開けた話ができない上司はどちらもコミュニケーション不全を起こす」と指摘。また、大切なことは相手と理解し合えるスキルであり、
「『コミュニケーションの場』をつくることだけに一生懸命になっても、職場は不機嫌なままである」
と書いている。「飲み会をすればコミュニケーションが取れる」といっても大事なのはあくまでも普段からのコミュニケーションだろう。