パスカル・ウェーレインは、ニコ・ロズベルグの引退によって空いたシートに関してしつこく問い合わせてメルセデスのボスを苛立たせるようなことはしたくないと語った。しかし彼はメルセデスF1チームで走る準備はできていると感じている。
ロズベルグは今年7月、メルセデスとの契約を延長、2018年末まで残留することが決まっていたが、今年のタイトルを獲得した5日後、F1からの引退を発表し、モータースポーツ界に衝撃を与えた。
当然のことながらメルセデスの空席にはたくさんの関心が集まっており、メルセデス・モータースポーツのボスであるトト・ウォルフは、チームは後任の選定には「必要な時間をかける」だろうと述べている。
メルセデスのジュニアドライバーであるウェーレインは今年マノーチームでF1にデビュー、最初のF1シーズンでチームにとって唯一のポイントを獲得、予選Q2に5回進出するなど、強い印象を残した。
ウェーレインはザウバーの残り1席を争うドライバーたちの中で最有力候補であるとみられてきたが、今はメルセデスとの契約に焦点を合わせていると認めた。
「チームは僕が彼らのために走りたいと思っていることを知っている。(彼らの)テストを何度かしたし、素晴らしい出来だった」とウェーレインは語った。
「でも毎日彼らに電話して『結果はどうですか?』と聞くわけにはいかない。苛立たせるようなことはしたくないんだ」
「彼らが最適な人材は僕だと判断するなら、そのときは準備ができている」
「しなければならないことは何でもするし、求められる結果は何であっても出すつもりだ」
「でも今は待たなければならない」
ウェーレインはロズベルグの引退発表の後、すでにウォルフと話をしたと明かした。一番最近では先週土曜日にシュトゥットガルトで行われたメルセデスのイベントで言葉をかわしたが、自身の将来についてはまだ分からないということだ。
「今のところ新しいニュースはないけど、予想どおりドライバーがみんな彼に電話してきている」とウェーレインは語った。
「みんな、メルセデスチームに加入するという、信じられないようなこのチャンスをつかみたいんだ」
「チームがベストな選択をしたがっていることは理解できる。チームにとってベストだと思えるドライバーを選ぶために、多少時間をかけたいと彼らは思っている」
ウェーレインは、もしチャンスが与えられたなら、3度の世界チャンピオンであるルイス・ハミルトンのチームメイトとして走る準備はできていると感じている。
「もちろんF1で1シーズン走っただけでは経験としては多くはない。でも今ではすべてのサーキットを熟知し、タイヤの挙動についても学んだ」とウェーレインは語った。
「いいシーズンを送ったと感じているし、ステップアップする準備はできている」
「学ぶべきことはまだたくさんあるけれど、向上していることに満足している」
「まだ限界に達していないと分かっている。それは重要なことだ。まだ僕は限界に到達していないから、タイムを向上させる余地がたっぷりある」
「今シーズンが終わって感じるのは、僕は間違いなく準備ができているということだ」