ニコ・ロズベルグの後任候補のひとりとしてフェルナンド・アロンソの名前が挙がっているが、彼が所属するマクラーレン・ホンダのボス、ザック・ブラウンがアロンソの移籍を否定した。
初のF1タイトルを獲得した数日後、ロズベルグはF1からの引退を発表、メルセデスは急きょルイス・ハミルトンの新しいチームメイトを探さなければならなくなった。メルセデス・モータースポーツのボス、トト・ウォルフはF1ドライバーのほとんどから打診があったと明かし、彼自身としてはライバルチームのスタードライバーを引き抜くのは気が進まないが、そうなる可能性はゼロではないと語った。一方でメルセデスのノンエグゼクティブチェアマンであるニキ・ラウダは即戦力になるドライバーが必要であると述べている。
ロズベルグの引退を聞いたバーニー・エクレストンは、自分の考えではハミルトンのチームメイトの座にアロンソが就くことが望ましいとロイターに対して発言した。
マクラーレン・テクノロジー・グループのエグゼクティブディレクターに新たに就任するザック・ブラウンは、こういった状況のなか、アロンソが契約期間を1年残して離脱する心配はしていないと語った。
「フェルナンドとは契約を結んでいる。それに彼は今とても満足している」とブラウンはSky Sportsに語った。
「もちろん彼は勝つことを望んでいる。それは我々も同じだ。だが私は(アロンソがメルセデスに来年移るという)シナリオを心配してはいない」
「我々は今の状況に非常に満足し安心している」
マクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエはアロンソの移籍の可能性について「それはうわさだ。人はうわさが好きだからね」と語った。
「だが我々は(アロンソと)契約を結んでいる。それに(アロンソがメルセデスに行くのは)いい動きだとは思わない。ルイスはブラックレーに非常になじんでいる。そういう彼を相手にしなければならないのだ」
2015年にフェラーリからマクラーレン・ホンダに移籍した際、アロンソとチームは3年の契約を結んだ。チームはパフォーマンスに基づき契約解除を可能とする条項はないと主張している。
マクラーレンは2012年以来優勝しておらず、今年の最高位はアロンソによる5位、コンストラクターズ選手権は6位にとどまった。アロンソは先月、3度目のドライバーズタイトル獲得を諦めていないと発言した。
ロズベルグ後任の有力候補にはセバスチャン・ベッテルの名前も挙がっているが、彼本人はフェラーリとの契約があると強調、来年フェラーリと共に飛躍を目指すとコメントした。
候補としては他に、メルセデスのジュニアドライバー、パスカル・ウェーレイン(来季契約は現時点ではなし)、同じくジュニアドライバーのエステバン・オコン(フォース・インディアと契約)、ウォルフがマネジメントに関わってきたバルテリ・ボッタス(ウイリアムズと契約)らが考えられる。