映画『恋愛奇譚集』が2月4日から東京・新宿シネマカリテ、福島・フォーラム福島ほか全国で順次公開される。
福島・天栄村を舞台に、台湾からの留学生ユーウェンを主人公にした同作。思うように言葉が通じないもどかしさを抱えたユーウェンが、彼女にしか見えない少女の幽霊ユリと友達になり、ユリの心残りのために秘密の作戦を決行するというあらすじだ。
ユーウェン役を演じたのは川島小鳥の写真集『明星』に被写体として登場しているほか、雑誌『装苑』『Soup.』などモデルとしても活動する台湾出身のヤオ・アイニン。ヤオが日本映画に主演するのは同作が初となる。共演者にはユリ役の福田麻由子、同級生の光孝役の栁俊太郎をはじめ、遠藤新菜、前野朋哉、中島歩、山本浩司、水橋研二、康すおんらが名を連ねる。
監督を務めたのは崔洋一、成田裕介、福岡芳穂から映画制作を学んだ倉本雷大。脚本は、耶雲哉治監督の『百瀬、こっちを向いて。』などを手掛けた狗飼恭子、音楽は蓮沼執太が担当した。
■ヤオ・アイニンのコメント
私にとって本作はとても美しい映画です。その美しさは人と人のつながりにあります。今、ここで誰かといることを大事にして、心で感じたいのです。撮影の時、私自身はユーウェン役そのままでした。一人で日本に来て、皆さんと仕事をして、最初はなじめなかったのに後半はすごく仲良くなりました。まさに映画の中にある台詞の通り「みんなすぐに忘れちゃうと思う。でも、それでもいい。ときどき思い出してくれさえすれば。」
私たちは一緒に映画を作ってた、そう思い出してくれればいいのです。またある台詞「きっと恋によってだけ、人は誰かの物語の登場人物になることができるんだ。」の通り、人が他人の人生に関わることは、ちゃんと理由があると思います。皆さんもこの映画を見て、今を大事に、一緒にいる人を大事に思っていただければと思います。