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「F1のペナルティには一貫性がなさすぎる」。不満募るサインツがFIAに批判的発言

2016年12月02日 15:11  AUTOSPORT web

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スチュワードの裁定に憤るサインツJr.
トロロッソF1チームのカルロス・サインツJr.は、アブダビGP決勝で起きたクラッシュによってジョリオン・パーマーに与えられたペナルティが、F1スチュワードの決定の一貫性のなさを浮き彫りにしていると語った。

 サインツは42周目のヘアピンでパーマーを抜き13位に浮上したが、レッドブル2台に周回遅れにされる際にタイムを失い、ターン17でのブレーキング時にパーマーに追突されてスピンした。パーマーはフロントウイングを壊したものの、レースを続行、しかし接触の責任ありと判断され、5秒加算ペナルティを科された。

 サインツは、今回パーマーに下った裁定とロシアGPで自分に下されたペナルティを比較し、スチュワードの判断には一貫性がないと主張した。ロシアでサインツはパーマーをコース外に押しやったとして10秒加算とライセンスへのペナルティポイント2という処分を下された。

 メキシコGPの後にサインツは、フェルナンド・アロンソをコース外に押し出したとしてペナルティを受けたことに関し、「ペナルティを受けるかどうかは、まるでくじ引きで決まるかのような感じだ」と述べ、より一貫した裁定がなされるよう、スチュワードメンバーを固定すべきであると主張していた。

「FIAは時々こういうことをする」。クラッシュの次の周にギヤボックスの問題でリタイアしたサインツは語った。

「彼(パーマー)は僕のレースを終わらせた。リタイアせざるを得なくなった」

「ロシアでは、彼をコース外に少し追いやっただけで、僕は10秒加算のペナルティを受けた」

「ふたつの行動がもたらした結果を見れば、今はペナルティにどれほど一貫性がないかが分かる」

「5秒加算ペナルティでは彼の人生はたいして変わらない。だけど彼は自分がミスをしたと100パーセント分かっているはずだし、FIAもそれを100パーセント分かっている」

「彼はもう少し注意深くなった方がいいよ。ここ2レースで2度もトロロッソのマシンに追突しているからね。この冬の間にちゃんと考えた方がいい」

 サインツは、パーマーが追突したことによって自らのギヤボックスが故障したかどうかはっきりと分からないが、あの衝突の前には何の問題もなかったと主張している。


 一方サインツは、トロロッソは金曜日のタイヤトラブルにうまく対処したと称賛、フリー走行で満足に走れなかったことを考えれば、決勝でのパフォーマンスは悪くなかったと語った。金曜、ダニール・クビアトのタイヤがパンク、原因究明のため、チームは走行を取りやめた。

「問題解決のためにチームがいい仕事をしてくれた」とサインツ。

「とても難しい週末だったけど、リタイアするまではルノー、ザウバー、マノーに勝っていた。(僕らはプラクティスで)ほとんど走行していなかったのにだ。だから喜ばなくちゃいけないね」


 パーマーは、クラッシュについて自分の非を認めつつも、“レーシングインシデント”を避けるためにできることはほとんどなかったと主張した。

「彼はかなり用心深くブレーキを踏んだが、すぐ後ろにいた僕は減速が間に合わなかった」。序盤11位を走るも最終的にはレースを17位で終えたパーマーはそう語った。

「正直なところ、誰かに追突したら決していい風には思われない。あれはミスだった。マシンを止めるのが間に合わなかった」

「あれはレーシングインシデントだったと言いたいね。悪意があったわけじゃないし、ごくわずかな接触だった。それに僕らはお互いグリップがとても低い状態で接近戦をしていたんだ」