玩具メーカーのセガトイズが先月行った調査で、以前から物議を醸していた「スマホ子守り」が再び話題になっていました。4歳から8歳までの子どもを持つ母親800人を対象にした「スマホを使用した子育てに関する実態調査」で、うち6割以上の人が、「子供にスマホで遊ばせたことがある」と回答。そのうち約8割がそのことに「罪悪感がある」とも答えています。
11月25日放送の「ノンストップ!」(フジテレビ)でこの「スマ放置」を取り上げていましたが、番組には視聴者からツイッターで、「明らかに手抜きだね、スマホに子守りをさせるのは」と批判がある一方、「手抜きを覚えなきゃ、息が詰まるよ子育ては」など、意見が分かれていました。(文:篠原みつき)
「他人に迷惑をかけないため」に「正当化するな」の声
番組では、スマホ子守りさせてしまう親からの「他人に迷惑をかけない最善の策」や、「自分の時間を確保したい」という言い分を紹介。30代の母親は、「電車の中など泣き叫ぶ我が子を見て迷惑そうにしている顔や周囲からの冷たい視線を見ると、一刻も早く静かにさせなきゃと思ってつい渡してしまう」といいます。
ゲストで子育て中の坂下千里子さん、福田萌さんらも、「電車などで大人しくさせるための最終手段、苦渋の選択」と言います。庄司智春さんは、知育アプリだけを親の管理下でやらせるようにしているそうで、すべて悪ではなく「使い方次第でいいこともある」という意見でした。
一方で、31歳男性からは「スマホを与えて手っ取り早く子供を黙らせるのではなく、きちんとあやしたり静かにすることを教えるべき!手を抜いている!」との批判意見が。ツイッターでも否定的な声は少なくありませんでした。
「ちゃんと大人しくしてる子も居るんだから出来るはず。それを自分の育て方の不備を棚にあげて正当化しないでほしい」
「スマホ子守りが問題なんじゃなくて、騒ぐ子供を注意して大人しくさせる事ができない親が問題。甘すぎるんだよな子供に」
言ってなんともならない時期の子ども、体感しなきゃわからない
ただ、子育て経験者と思しき人たちからは、「別にいいんじゃないのかなぁ。親が罪悪感持ちながら、というほうが悪い気がする」など、容認派も多数。
「こういうやり方するとね、子育てを頑張ろうと思うあまり、スマホという手段を自分に禁じる人たちが必ず出てくる。で、いかにスマホなしで頑張ったかというのを子育て評価軸に追加しようとする。こういうのは本当に誰も幸せにならないよ」
そもそも、「スマホは子供に悪影響では?」という問いに結論はありません。かつては「テレビの見せっぱなしは悪い」と言われました。ゲームは言うに及ばず。前述の批判は、子育てを経験していない人の言葉だなと感じます。ある容認派のツイートには、「言ってなんともならない時期の子どもの自由さはその時期を体感しなきゃわからないよ」という声があり、同感でした。
そもそも、「スマ放置ママ」といっても、完全に渡しっぱなしで何時間も放置するママなんて、こんなにいるのでしょうか。
赤ちゃんはなんでもかじるし放り投げるし、幼児はおかしなところをいじって妙な設定や課金をしてしまいかねません。電車に乗っている間や病院の待ち時間、どうしてもというときに使うという人が大多数のはずです。
「完全母乳」など、若いママは何かと育児にプレッシャーを感じがちです。スマホについても、あまり周囲の声を気にしすぎないようにしていただけたらと思います。
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