英AUTOSPORT誌が毎年年末に行っている企画「F1チーム代表が選ぶトップ10ドライバー」の2016年の集計結果が発表された。
ここ数年にわたり英AUTOSPORT誌はすべてのF1チームの代表に、シーズン全体のコース上でのパフォーマンスに基づいてトップ10ドライバーを選んでもらい、それを元に全体のトップ10ランキングを決定している。今年は11チームの代表が21戦におけるパフォーマンスを評価し10人のドライバーを選出。英AUTOSPORT誌はそれぞれにF1の配点システムと同様に25-18-15-12-10-8-6-4-2-1のポイントを与え、それを集計した。
全チームの代表が参加し、正直な評価を行えるよう、各チーム代表の投票内容は秘密にされる。
今年トップとなったのは、メルセデスのルイス・ハミルトンだった。ハミルトンは今季10勝したものの、何度かメカニカルトラブルに見舞われ、最終的にはチームメイトのニコ・ロズベルグに5ポイントおよばず、ワールドチャンピオンの座を逃した。
タイトル獲得はならなかったが、ハミルトンはこの投票で得られる最大ポイント275点のうち234点を獲得、去年の自身のポイントを5点上まわり、2位に51点の差をつけて、2015年に続きトップに立った。
ハミルトンに続く2位はレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペン。彼はレッドブルに移籍した最初のグランプリであるスペインで初優勝を飾り、その後も見事な走りで強い印象を与えた。
ニコ・ロズベルグは、F1ワールドチャンピオンシップを初めて制し、シーズン中に9勝を挙げ、表彰台を逃したのは5回のみという安定した結果を出したものの、チームボスによる評価では3位にとどまった。
4位はレッドブルのダニエル・リカルド。彼は2016年に勝利を挙げた4人のドライバーのひとりであり、昨年のランキングより5位上昇した。フェラーリのセバスチャン・ベッテルは昨年2位だったものの、今年は5位に順位を下げている。
6位はマクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソ。チームが進歩しつつあるなかでの彼のパフォーマンスが評価され、昨年と同様の順位ながら、点数は10点多く集まっている。7位には今年しばしばチームメイトを破る活躍を見せたフェラーリのキミ・ライコネンが入った。
セルジオ・ペレスが8位。自身のキャリアの中で初めて1シーズンの中で100点以上を獲得、コンストラクターズ選手権でフォース・インディアがチーム史上ベストの4位を達成するのにも貢献した。
9位はウイリアムズのバルテリ・ボッタス、10位には唯一新たにランキング入りしたトロロッソのカルロス・サインツJr.が続いた。代わって圏外に落ちたのは、去年5位の評価を受けたダニール・クビアトだった。
チーム代表の評価によって選ばれた2016年トップ10ドライバーは以下のとおり。()内は2015年のランキングとの比較。
2016年F1チーム代表が選ぶトップ10ドライバー
1.ルイス・ハミルトン 234ポイント(変わらず)
2.マックス・フェルスタッペン 183ポイント(2位アップ)
3.ニコ・ロズベルグ 176ポイント(変わらず)
4.ダニエル・リカルド 133ポイント(5位アップ)
5.セバスチャン・ベッテル 90ポイント (3位ダウン)
6.フェルナンド・アロンソ 67ポイント(変わらず)
7. キミ・ライコネン 61ポイント(3位アップ)
8. セルジオ・ペレス 52ポイント(変わらず)
9. バルテリ・ボッタス 26ポイント(2位ダウン)
10. カルロス・サインツJr. 25ポイント (初)
■投票したチーム代表
トト・ウォルフ(メルセデス)
クリスチャン・ホーナー(レッドブル)
マウリツィオ・アリバベーネ(フェラーリ)
ビジェイ・マリヤ(フォース・インディア)
クレア・ウイリアムズ(ウイリアムズ)
エリック・ブーリエ(マクラーレン)
フランツ・トスト(トロロッソ)
ギュンター・シュタイナー(ハース)
フレデリック・バスール(ルノー)
モニシャ・カルテンボーン(ザウバー)
デイブ・ライアン(マノー)