性差別と聞くと女性への差別に目が向けられがちだが、普段の何気ない言動が男性差別になることもある。
日本法規情報は11月30日、「男性差別に関するアンケート調査」の結果を発表。それによると、男女問わず、35%の人が「男性差別を感じたことがある」と回答したほか、9割が「男性差別は問題になりにくい」と感じていることが明らかとなった。
「女性から男性へのハラスメントは女性と比較して問題になりにくい」と9割が回答
調査は10月7日~25日の間、974人(内訳:男性456人 女性518人)を対象に実施した。
「改めて考えると男性差別だと感じるものはありますか?」という質問には、「痴漢冤罪」(23%)、「レディースデー」(17%)、「男性更衣室のない施設」(14%)、「男性使用不可の商業施設」(12%)、「女性専用車両」(11%)、「男性への暴力の軽視」(10%)といった具体例が挙がる。一方で「男性差別だと感じるものはない」は13%だった。
男性は電車の中で、女性の体に当たっただけで痴漢を疑われる可能性もある。また、女性専用車両やレディースデーなど、女性のみを対象にした配慮やサービスは差別だと感じる人が一定数いるようだ。
「女性から男性への暴力やハラスメント、男性の性被害は女性と比べて問題になりにくいと思いますか?」という質問の回答を見ると、「思う」が43%、「やや思う」が45%と、約9割の人が「問題になりにくい」と思っている。
男性も被害に遭ったら第三者に相談することが大切
「男性から女性への暴力より女性から男性への暴力の方が軽視されていると感じますか?」という質問に対して56%が「ある」と回答している。さらに、「男性の性被害や男性へのDV、ハラスメントはなぜ問題になりにくいのだと思いますか?」という質問に対しては、「事件化されにくいから」が48%、「第三者に相談しづらいから」が29%といった回答が見られた。
調査をした日本法規情報はリリース内で、
「男性被害の理解が得られにくいなか、被害は拡大するばかりです。被害に遭った際は一人で悩むのではなく、一度弁護士などの専門家に相談することをご検討ください」
と第三者への相談を呼び掛けた。