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「赤十字マーク」勝手に使えない! ℃-uteの仮装衣装、番組放送時に加工して削除

2016年11月30日 12:22  弁護士ドットコム

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アイドルグループ「℃-ute(キュート)」が、10月下旬に出演したイベントで、白地に「赤十字マーク」が入った仮装衣装を身に付けていたにもかかわらず、その様子を放送したテレビ番組ではマークが消されていたとして、インターネット上で話題になっている。


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イベントは、10月28日から30日かけて、東京・国立代々木競技場第一体育館であった「日テレ HALLOWEEN LIVE 2016」(主催:日本テレビ)。10月31日のハロウィンに先駆けて、きゃりーぱみゅぱみゅさんやピコ太郎さんなど、アーティストによるライブがおこなわれた。



℃-uteは10月28日に出演したが、このとき彼女たちが身につけていたのが、ナース服を連想させる白地に赤十字マークが入った仮装衣装だったという。ところが、そのライブの様子を放送したCS放送「日テレプラス」の番組(11月26日)では、「赤十字マーク」が消されていたとの指摘がネット上で出た。



日本テレビ広報部は、弁護士ドットコムニュースの取材に対して、「℃-uteさんが着用していた仮装衣装に、一部放送に相応しくない表示がありました。このためCS放送に際して、映像から当該部分を加工した上で放送いたしました」と回答した。



●赤十字マークは法律で使用が制限されている


映像が加工された理由として、ネット上で挙げられているのが、赤十字マークの使用に関するルールだ。



赤十字マークの使用については、法律によって、「みだりに用いてはならない」と制限されている(赤十字の標章及び名称等の使用の制限に関する法律)。もし、違反した場合、「6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金」となる可能性がある。



どうして、そのように決められているのだろうか。日本赤十字社のサイトには次のように記されている。



「赤十字マークは、戦争や紛争などで傷ついた人びとと、その人たちを救護する軍の衛生部隊や赤十字の救護員・施設等を保護するためのマークです。



紛争地域等で『赤十字マーク』を掲げている病院や救護員などには、絶対に攻撃を加えてはならないと国際法や国内法で厳格に定められています。つまり、赤十字マークは、いざという時にわれわれ国民一人ひとりを守るマークなのです。



また赤十字マークは、病院や医療を象徴するマークだと思っている方も少なくないようですが、このようにとても大切な意味をもつマークであり、その使用については赤十字社と法律等に基づいて認められている組織に限られています。もちろん、一般の病院や医薬品などに使用することは禁止されています」(「赤十字マークの意味と約束事」より)



日本赤十字社広報室は、弁護士ドットコムニュースの取材に対して、「例外的に、赤十字社を支援する(寄付など)と明確に表明した人・団体と契約したうえで、使用を認める場合があるが、今回の℃-uteについて把握していない」と回答した。



同広報室によると、月1~2回くらいの頻度で、一般の人から「赤十字マークが勝手に使われている」との情報が寄せられている。そのような場合、日本赤十字社は、使用したとされる人・団体にアプローチし、同社の活動を理解してもらったうえで、別の表現などに訂正してもらっているという。


(弁護士ドットコムニュース)