結婚生活における料理とは、愛情そのものである。「愛情」とは、自分ではなく相手の幸せを望む気持ち。それをしみじみと感じさせたこんなハナシがある。(文:みゆくらけん)
先日の発言小町に、「もう夫のために料理をしたくない!」と怒り心頭の主婦の投稿があった。この女性の夫はせっかく作った料理にケチャップをかけまくるのだという。
「塩コショウした目玉焼きにケチャップをかける位ならいいんです。でも、マヨネーズ味のマカロニサラダにケチャップを足し混ぜて食べる。これはもう別の料理に変えてますよね」
とんぺい焼きにケチャップをかけられ我慢の限界に
そんなふうに自分勝手に味を変える夫に日々我慢をしていたが、ある日の"とんぺい焼き事件"で女性の怒りは爆発。
野菜高騰の中、お好み焼きが大好物な夫のために少量のキャベツでできるとんぺい焼きを作ったところ、「ソースかけないで!」とケチャップをかけて食べられたのだとか。「結局夫は、とんぺい焼きではなく"オムレツ"にしてそれを食した」らしく、怒り呆れた女性は自室にこもったのだという。
「今まで散々、夫の数々の好き嫌いに合わせ、嫌いな食材は出さないよう、気分良く食事をしてもらう為に、好きな料理を積極的に選んで私なりに夫に合わせてきました。でももう、虚しくて、馬鹿馬鹿しくて、やる気が完全にしぼんでしまいました。 夫の為に料理を作る気がしません」
女性はその後、本当に夫への料理提供を止めたという。
女性のこの投稿は大変話題になり、多数のレスが付いた。しかし、圧倒的に多いレスが「投稿者が面倒くさい」というもの。「ケチャップかけてもとん平焼はとん平焼でしょう」「いちいちトピ主基準でジャッジされなきゃご飯が食べられないわけ?」という声が相次いだ。
「夫にニンニク生おろしをかけられている私に比べればまし」
確かにとんぺい焼きにケチャップは絶対的に合うし、マカロニサラダにケチャップもオーロラソース味になってアリ。まだ許せる範囲だと思う。これに怒るのは、ちょっと大人げないかも。
「あなたは自分で気づいていないかもしれませんが、夫以上にこだわりがあり、そして意固地です」
というレスにも頷ける。要は、「誰のために料理をしているのか」というところ。「夫のために!」と投稿者は主張するが、本当に夫に喜んで食べてもらうために料理しているのなら、どんな食べ方をされようがそこまでイライラしないはずなのだ。
しかし、しかしだよ。主婦として同じように日々料理をしている筆者からすれば、イラつく気持ちもよくわかる。丁寧な作業も試行錯誤も全ては「ありがとう、おいしい」と言ってもらうためなのに、せっかくいい塩梅で味付けした完成品にケチャップぶちまけられちゃあ、そりゃあたまらんものもある。
ただ、「こんなに頑張っているのに」という気持ちが苛立ちを増幅させるのなら、「食卓にはケチャップ常備で『かけたければ好きにすれば』で良い。マヨラーならぬケチャラー星人なのだから」というレスのように、諦めてしまった方が楽になれる気がする。
中には、「ケチャップなんかまだマシ」という声もあり、「すごくニオイのきつい生おろしのニンニクチューブ」をなんにでもかけまくる夫をもつという女性は
「私からしてみたら、もうそれは食事ではなく、ただのニンニク臭ただよう物体」
だと呆れている。いくらお願いしても止めてくれないので、ニンニクをかけた料理の皿は全て夫に洗わせることで夫婦間の関係悪化を防いでいるのだとか。要は妥協ですね。
ちなみに、筆者が思う「これだけは絶対にヤメテ」と思う食べ方は、作った料理にひとくちも口を付けずにいきなり調味料をかけること!実際やられたことはないが、もしあったらそれ以後、料理をするモチベーションがダダ下がりになること間違いない。