ピレリF1が29日、2017年用新タイヤ開発のための最後のテストを行った。この日はアブダビで、これまでタイヤテストを別々に担当してきたメルセデス、レッドブル、フェラーリが同時に走行した。
来季F1により幅広いタイヤが導入されるため、ピレリは今年の間に10回・24日間のテストを計画、今回のアブダビがその最後となるものだった。メルセデス、レッドブル、フェラーリがテスト用に2015年型マシンをモディファイしたものを用意してそれぞれテストを行ってきたが、最後のアブダビテストでは3チームが初めて一緒に走行した。
29日は朝9時から18時まで走行が行われ、3台合計で331周、1839kmを走破した。来季の仕様を決める最後のテストとあって、約96種類のプロトタイプタイヤがテストされた。
メルセデスからはルイス・ハミルトンが登場したものの、体調不良であるとして途中でパスカル・ウェーレインに交代。フェラーリはキミ・ライコネン、レッドブルはダニエル・リカルドとマックス・フェルスタッペンがそれぞれテストを担当した。
「今年最後のテストに5人のF1レースドライバーが参加し、2017年のプロトタイプを試した。今回は3台が同時に走り、開発プログラムを完了することができた」とピレリのモータースポーツディレクター、ポール・ヘンベリーが語った。
「来年レースに導入するタイヤを決定するため、24日にわたり約12,000kmを走行した。これから集めたデータを照合し分析すべくハードワークを始める。来年用のタイヤは、来年2月の公式合同テストで初めて2017年型マシンと共に走る」
「アブダビでの最後のテストは予定どおりに進み、メルセデス、レッドブル、フェラーリが用意した3台のモディファイされたマシンにより、必要としていたデータを集めることができた。この3チームの協力がなければ、このハードな開発プログラムを実行することは不可能だっただろう」
2017年のF1合同テストは、2月27日から3月2日、3月7日から10日の2回、どちらもスペインのバルセロナで行われる。