TCRコンセプトの発足以来、3回目のシーズンを迎えるTCRインターナショナル・シリーズは、来季2017年の暫定カレンダーを発表。同選手権を特徴付ける『F1サポートレース』としてのポジションを維持すべく、17年も3ラウンドでの併催を維持することが盛り込まれた。
「我々はすでにバーレーン、モナコ、アブダビで行われるF1グランプリの一部となるべく、フォーミュラワン・マネジメント(FOM)とタイムスケジュールについて議論している」と語るのは、TCRの仕掛け人であり、名物選手権プロモーターであるマルチェロ・ロッティ。
開幕戦は先ごろ発表された初開催地ジョージアでの1戦となる予定で、同国での国際的モータースポーツ最初のイベントとして、近代的な施設として整備されたルスタヴィ・インターナショナル・モーターパークでシーズンが幕を開ける。
昨季は開幕戦となったF1第3戦のバーレーン併催は継続。続いてこちらも2年連続開催となるWEC世界耐久選手権併催ラウンドのスパ・フランコルシャンが控える。そしてTCR初開催となるモナコは、最終戦マカオに代わる市街地コースとして、モータースポーツ界で最高のプレゼンスを持つトラックで争われる。続くザルツブルグ、初開催ハンガロリンクはGTオープンとの併催、オッシャースレーベンはTCRジャーマニーとの併催で、欧州選手権ミーティングが続く。
シーズンフィナーレに向けてアジア・ラウンドとなるのは例年通りだが、初開催の韓国は暫定となり、中国といずれかでの開催可能性が残されている。そして最終戦はマカオに代わってF1併催のアブダビ、ヤス・マリーナ・サーキットだ。
「このラインアップは間違いなく刺激的だ。モナコ、ジョージア、ハンガリー、アブダビの加盟は、このシリーズにさらなる魅力をもたらし、TCRのコンセプトがさらにワールドワイドに展開していく可能性を高めるだろう」と、ロッティ。
また、TCRシリーズは合わせて中東の地域選手権となる「TCRミドルイースト」の発足も新たに発表。このTCR中東シリーズは、現在WSC中東が主催するMENA(中東および北アフリカ)ゾーンの国際シリーズとして発表され、主に1月から3月のウインターリーグとして機能。
1月12~14日のドバイ24時間の舞台でもある「ドバイ・オートドローム」を皮切りに、2月10~11日にアブダビ、3月10~11日にバーレーンと、コンパクトな選手権が想定されている。
「ヨーロッパのチームとドライバーにとって興味深いシリーズを制定し、欧州でオフシーズンとなる時期に近代的で要求の厳しいサーキットでのコンペティションを安価に提供することが狙いだ。そのためシリーズは3月に終了し、チームはマシンを主要なナショナルシリーズに戻すことができる。また、インターナショナルシリーズに参加したサルマン・アル-カリーファのように、ローカルドライバーの経験と競争力を高めるのにも役立つだろう」
<2017 TCR インターナショナル シリーズー暫定 カレンダー>
開幕戦・4月2日ールスタヴィ・インターナショナル・モーターパーク/ジョージア
第2戦・4月16日ーバーレーン・インターナショナル・サーキット/バーレーン(F1併催)
第3戦・5月7日ースパ・フランコルシャン/ベルギー(WEC併催)
第4戦・5月28日ーモナコ市街地/モナコ (F1併催)
第5戦・6月11日ーザルツブルグリング/オーストリア
第6戦・7月2日ーハンガロリング/ハンガリー・ブダペスト
第7戦・7月9日ーオッシャースレーベン/ドイツ
第8戦・9月3日ーチャン・インターナショナル・サーキット/タイ・ブリーラム
第9戦・10月8日ー韓国 / 中国(開催地未定)
第10戦・11月26日ーヤス・マリーナ・サーキット/アブダビ(F1併催)