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星野源、『逃げ恥』ファッションは“心境の変化”を表現!? 華やかになっていく平匡に注目

2016年11月29日 06:02  リアルサウンド

リアルサウンド

(c)TBS

 「キス タイミング」でネット検索をする“プロの独身”こと津崎平匡(星野源)35歳。そんな奥手すぎる平匡と森山みくり(新垣結衣)の恋愛は、とにかくじれったくてムズムズする。そのムズキュンで今、視聴者を虜にしているドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)が、絶好調だ。


参考:新垣結衣と星野源、2回目のキスで急展開? ムズキュン嵐の『逃げるは恥だが役に立つ』第7話


 同ドラマは、職ナシ・彼氏ナシ・居場所ナシの森山みくりと恋愛経験のない独身サラリーマン・津崎平匡が、雇用契約結婚をする模様を描いたラブコメディ。回を重ねるごとに、スローペースではあるものの、ただの雇用主と従業員という関係性から発展してきている。自尊感情の低い男である平匡もまた、みくりとの生活を通して徐々に成長していくのだが、この平匡の変化も同ドラマの見どころの一つと言えよう。


 第1話では、平匡とみくりの出会いが描かれた。平匡は、潔癖症かつ人との関わりを好まない性格のため、家事代行にやってきたみくりとも業務連絡以外で会話をすることはほぼなかった。しかし、1話の終盤でみくりとの契約結婚に踏み切り、ともに生活することに。結婚当初は、みくりとの接し方がわからず、戸惑うばかりだった平匡。そのため距離感もあり、どことなくよそよそしい態度を取ってしまう。年齢=彼女いない歴なこともあってか、女心を理解していない彼は、無意識にみくりを傷つける面もあり、すれ違うこともしばしば。しかし、みくりの踏み込みすぎない優しさと手助けの甲斐もあってか、次第に恋愛に対して前向きになっていく。


 そんな平匡の変化が、衣装でも鮮やかに描き出されている。1、2話目では、まだみくりに対して特別な感情を抱いておらず、一定の距離感を保ち続けている平匡。そのため、黒や白などの無彩色または紺色のシャツにデニムやチノパンといったノームコアなファッションが目立つ。加えて、シャツは地味めなチェックか無地の2択で、あまり洋服に気を使っていない様子が醸し出されていた。


 しかし、3話ではみくりの言動をキッカケに、会社の後輩であるスーパーハイスペックイケメンこと風見涼太(大谷亮平)に劣等感を抱き、モヤモヤし出す。つまりみくりのことを意識し始めるのだ。ここから衣装は、ポケットと襟だけ色味やデザインが違うシャツといったように、多少の個性を発揮。色味も、白や淡い青といった爽やかなものになる。そして、4話で平匡は風見に対しての劣等感がピークに達し、完全に殻に閉じこもってしまう。衣装も紺やグレーなどの暗色が増え、平匡の心を表明しているかのようだ。


 しかし、平匡の心境が大きく変わる5話から一気に衣装は華やいでいく。4話の終盤で「恋人同士になりましょう」とみくりに提案され、さらには新婚の空気を醸し出すために“ハグの日”を設けることになった2人。ここから、平匡とみくりの距離は一気に縮まる。お互いが意識し合うようになり、ぎこちないながらもいい雰囲気に発展していく。同時に平匡の服も色味が増え、大きめのチェックやボーダーの柄を着用するように。また、ケーブルニットや前身頃を切り替えたボタンダウンシャツなど、平匡らしさは残しつつもどんどんお洒落になっていく服装。同時に、みくりとの関わりを通して、平匡は両親や会社の人たちとの仲も良い方向に進んでいく。性格もどこか無機質で隙がない印象から、回を重ねるごとに人間味あふれるものへと変化していったのだ。


 今夜放送の第8話では、みくりが家から出ていってしまい離婚危機に陥るという内容だが、果たしてどうなるのだろうか。また、これから平匡の衣装はどう変化していくのか楽しみだ。(戸塚安友奈)