2016年F1アブダビGP決勝で、マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソは10位、ジェンソン・バトンは右フロントサスペンションの破損により12周で最後のグランプリを終えた。チームはコンストラクターズ選手権6位を獲得した。
■マクラーレン・ホンダ・フォーミュラ1チーム
レーシングディレクター エリック・ブーリエ
フェルナンドは完璧な走りをし、10位でフィニッシュし、我々に世界選手権ポイント1点をもたらしてくれた。
彼が今回も強力な走りをしたことを軽視するつもりはないが、それでも我々にとって今日はジェンソンのための一日だった。
彼のレースがサスペンション故障によって終わったことを悲しく、残念に思う。だが、それによって失った小さなポジションは、イギリス人の同僚が言うように彼のこれまでの偉業から見ればさほど大きな意味をなさない。
彼のマクラーレンにおける記録がそれを物語っている。グランプリ8勝を挙げ、そのうち何戦かは中でも特に見事だった。そしてマクラーレンのスタッフとファンの心をつかんだ、7年間の素晴らしい日々。チーム全員を代表し、JBに敬意を表する。
来年、もちろん彼は我々と共にいて、いろいろな形でサポートしてくれる。しかしマシンに乗って戦うのは、現在世界で最も偉大なレーシングドライバーといっていいであろうフェルナンド、そして限りないポテンシャルを持つストフェル(・バンドーン)だ。多くの者が考えているように、実績と経験あるドライバーと期待の若手のバランスがF1のドライバーラインアップとして最適なブレンドであるとするならば、2017年の我がチームのふたりより優れたペアは存在するだろうか。するというなら挙げてみてほしい。
2016年シーズンが幕を下ろす今日、私はホンダを称賛したい。彼らは今シーズンを通して印象的な進歩を成し遂げてきた。重要な支援を続けてくれているスポンサー、パートナーの方々にも感謝する。また、我々のスタッフを心からねぎらいたい。難しい状況で見事な仕事をしてくれた。メカニックたちが言う「いい仕事をした」というのが最適な表現だろう。
最後に我々のファンを称えたい。あなたたちは世界一のファンだ。その信頼と忠誠心が我々を常に鼓舞してくれる。#BelieveInMcLarenHondaに表れている、惜しみない献身に感謝したい。
そしてこれが本当に最後になるが、ニコ(・ロズベルグ)に我々全員からおめでとうの言葉を贈りたい。素晴らしいシーズンを送ってきた彼は今夜アブダビで世界チャンピオンという栄誉を受けた。ニコはマクラーレンで走ったことはないけれど、我々は彼のことはよく知っている。彼がまだ幼かったころ、マクラーレンで30年前に走っていたことがある父親ケケに連れられて、我々のパドックのモーターホームを初めて訪れたのだ。ふたりを祝福したい。