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悪天候もなんのその。トヨタのファン感謝祭『TGRF』に4万人が集結

2016年11月27日 18:51  AUTOSPORT web

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イベントの開会宣言をするトヨタ自動車の豊田章男社長
27日、富士スピードウェイでトヨタのファン感謝イベント『TOYOTA GAZOO Racing Festival 2016(TGRF)』が開催された。朝方は濃霧に覆われ、一時は雲の切れ間も見えたものの、昼過ぎから雨が降り出すと、だんだんと雨あしが強まる悪天候にもかかわらず、今年も4万人ものモータースポーツファン、トヨタ/レクサスファンが集まった。

 朝から多くのファンが詰めかけるなか、オープニングセレモニーに向けホームストレート上に整列したトヨタ/レクサスマシンの間を駆け抜けるようにして、国内初お披露目となるトヨタ・ヤリスWRCカーが登場。マシンからトミ・マキネンとトヨタ自動車の豊田章男社長が姿を現すと大きな歓声があがる。その後、全ドライバーがホームストレートに集合すると、豊田氏が開会宣言を行う。

「2日前には雪が降り、そして今日もこのような天候のなか本当に多くの方にご来場いただきました。ありがとうございます」と豊田氏。

「この“祭り”を楽しみにしている方のために、2日前の雪には本当に多くの方に一生懸命対処していただきました」

「そしてまた皆さんに、またここへ足を運んでいただけました。モータースポーツがこの日本で少しずつ光り輝き出したと思います。今後も一生懸命やってまいりますので、ぜひとも応援よろしくお願いいたします」と語ると、イベントが幕を開けた。


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 TGRFはメインコースでの走行プログラムはもちろん、コース外の走行イベントも充実しており、今回もサーキットの各所で市販車からドリフトマシンまで、さまざまなクルマによるデモ走行や同乗体験が行われた。

 なかでも場内のP20駐車場、イベント広場、ドリフトコースの3会場を競技エリアに見立てた“TOYOTA GAZOO Racing FESTIVALラリー選手権”はモリゾウこと豊田社長も参戦したこともあって、競技エリアはもちろんリエゾン(各競技エリアまでの区間)を含め行く先々で多くの注目を集めていた。

 また、トークイベントも数多く行なわれた。“脇阪寿一座談会”と題したトークイベントでは、スーパーGT、全日本スーパーフォーミュラ選手権、FIA世界耐久選手権(WEC)など、カテゴリー毎にドライバーらを迎えて各々のレースを振り返りや来季への意気込みなどを、寿一ならではの巧みな話術で引き出して、登壇者のみならず観客も笑顔をみせる盛況ぶりだった。

 また、このトークショーでは各カテゴリーのチャンピオンドライバーがチャンピオンマシンに乗って登場するというサプライズも実施されている。

 イベント終盤には、ニュルブルクリンク24時間耐久レースのエキシビションやサーキットサファリ、GTマシンとスーパーフォーミュラの競演、“SUPER GT vs SUPER FORMULAスペシャルバトル”も行われたが、この頃からサーキットには冷たい雨が降り始める。次第に雨あしは強まり、スーパーGTとスーパーフォーミュラの混走イベント中、TGRコーナーの立ち上がりでジェームス・ロシター操るSF14がスピン。その後もコースアウトするマシンが増えてきたため、セーフティカー導入の後、赤旗終了となってしまった。

 この悪天候によって、最後のイベントとして予定されていたグリッドウォークも中止となるなど、今年のTGRFは終盤になって天候に裏切られる形となってしまったものの、グリッドウォークの代替イベントとして急きょピットウォークが実施されることに。冷たい雨の降るなかサーキットに留まったファンに対し、ドライバーたちも最後までサインや写真撮影で応じていた。
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