4歳のボクサー犬が動物シェルターを出て新しいファミリーのもとにやってきたのは昨年のことだった。“ラルフ”と名付けられ一家に可愛がられてきたものの、4か月前にガンで余命6か月と診断された。この宣告に家族はみな言葉を失い涙したが、「残された人生をできるだけハッピーなものにしよう」とラルフのために50のバケットリスト(やりたいことリスト)を作成したという。
英シュロップシャーのウェリントンに住むステファニー・マリアさんが、ラルフの足に小さな出来物を発見したのは4か月前のことだ。みるみるうちに大きくなっていくその腫れ物を心配したステファニーさんは、連れて行った動物病院でラルフがガンであることを知る。
すぐに手術が行われラルフの足の腫瘍は取り除かれたものの、ガンは進行が速い悪性のもので全身に転移。ステファニーさんは獣医から「ラルフは長くても6か月の命」と告げられた。
悲しみに打ちひしがれながらも、一緒に住む両親に支えられ心を切り替えたステファニーさんは、ラルフが残りの人生を精いっぱい楽しめるように
バケットリストを作ることにした。
“ラルフを幸せにするための計画”は、ラルフだけでなく家族みんなに笑顔をもたらした。そしてひとつ、ふたつと新しい項目が加えられたリストはあっという間に50にまで膨れ上がった。
これまで達成できたのは、海で泳ぐこと、マクドナルドのハンバーガーを食べること、犬のサロンに行くこと。ウェリントン消防署に出向き、大好きな消防車にも乗せてもらった。ヘルメットをかぶってパトカーの後部座席での記念撮影も果たしている。さらにはビーチでピザを食べ、ロシアのアーティストの前でポーズをとり、“ラルフ像”を描いてもらったという。
これから予定されているのは、雪の中で遊ぶこと、アイスクリームを食べること、日の出と日の入りを見ることで、ラルフにはクリスマスや2017年の新年まで予定がびっしり埋まっている。
ステファニーさんは最後にこうコメントした。
「ラルフは世界で一番幸せな犬に違いないわ。だってみんなにこんなに愛されているんですもの。」
出典:http://metro.co.uk
(TechinsightJapan編集部 A.C.)