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ハースF1、デビュー戦以前から2017年型マシンの開発に集中

2016年11月24日 14:11  AUTOSPORT web

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2016年第20戦ブラジルGP ロマン・グロージャン(ハース)
ハースF1チームは、今年F1デビューを飾る以前にすでに2017年型マシンの開発に焦点を移し、5月には完全に来季に集中していたことが分かった。

 来年、F1テクニカルレギュレーションが大幅に変更されるため、ほとんどのF1チームが通常よりも早い時期に開発の焦点を来季マシンへと切り替えた。ニューカマーのハースはその中でも動きが早かったチームのひとつだ。

 すべてのチームは風洞の稼働を1週間に65回に制限されている。フェラーリの風洞を利用しているハースは、3月の開幕戦オーストラリアGPの直前に、風洞テストの一部を2017年用マシンのための作業に切り替えていたことが分かった。

 その後の2カ月の間には、ほんの数回のテストが今季型VF-16用に割り当てられただけで、ほとんどの時間が2017年型車に費やされ、5月には完全に来年の開発へと移行した。

 ハースはシーズン序盤、力強いパフォーマンスを見せ、ロマン・グロージャンが最初の4戦中3回ポイントを獲得した。しかしその後、失速し、第5戦から第20戦までの16戦ではグロージャンによる2回しか入賞していない。

「パフォーマンスが低下したのは、今シーズンは風洞で2016年型マシンのテストを十分行わなかったからだ」とグロージャンは語った。

「他のマシンを風洞で走らせて、将来に向けて準備する必要があるからだ」

「僕が加入した時、チームは2年目、そして3年目に向上していくことを考えていた。その考えは今も変わらない」

「(新規チームだから)やるべき仕事がたくさんある。でも僕らが真剣に集中して仕事に取り組み、きちんと支払うべきものを支払い、コース上でまずまずのパフォーマンスを発揮していることは、皆見てきたと思う」

「さらに多くのスタッフが加入し、チームは成長している。来年は今年よりももっと良くなると思うよ」


 グロージャンは、ハースがデータ処理をより速く行い、問題に対処するスピードを向上させる必要があると考えている。

「データの質を上げるのに時間がかかっている」とグロージャン。

「最初の年だから、いろいろと弱点が見つかる。それに伴ってパーツの品質、データの質、対応といったさまざまなことを改善する必要がある」

「そういったことをすべて、1年を通して学んでいる。21回レースがある。1週間半に1度レースをしているような状況だから、対応する時間がない」

「フェラーリのパーツをたくさん使っているが、それをハースのパッケージにうまく搭載しなければならない」

「すべてが時間のかかることだが、こうしたことを改善していく必要がある」

「FP1とFP2の間にマシンに何かが起きたことを、土曜の夜に気付くようではいけない。FP2の最中か、FP2の直後に気付く必要があるんだ。でも、そういうことすべてをうまくやれるようになりつつある」