マノーF1チームのパスカル・ウェーレインが、ザウバーの2017年ドライバー最有力候補に浮上してきた。
ザウバーは21日、マーカス・エリクソンが来季残留し同チームでの3年目を迎えることを正式に発表した。その際、チームメイトに関しては「追って発表する」と述べ、フェリペ・ナッセとの契約延長は発表されなかった。
これまでナッセは残留するものとみられてきたが、彼の大型スポンサーであるブラジル銀行が支援の継続をまだ決定していない。そのため、ザウバーとの交渉が進まず、ナッセはドライバー候補リストの下位に転落した。
一方でメルセデスのジュニアドライバーであるウェーレインは、資金を持ち込める状況にあり、今やザウバーのシート争いにおいて有力な候補となってきている。
メルセデス・モータースポーツのボス、トト・ウォルフとザウバー代表モニシャ・カルテンボーンは、ブラジルGPの週末にインテルラゴスで会談し、ドライバーについて話し合ったと考えられている。
ウェーレインは、フォース・インディアがニコ・ヒュルケンベルグの後任として自分ではなくマノーのチームメイト、エステバン・オコンを選んだことに落胆していた。
マノーはウェーレインとの契約延長を望んでいるため、来季残留は可能だが、彼にとってはザウバーの方がより強力で安定したチャンスになるものと思われる。
2017年に向けてF1チームの空席は、ザウバーの1席とマノーの2席のみの状況だ。
ブラジルでカルテンボーンは、ドライバーラインアップはシーズンが終わる前に確定したいと述べていた。しかし現時点で良い選択肢が残っているため、決定を急ぐことはなさそうだ。
ナッセはザウバーと良い関係を築いており、ブラジルで重要なポイントを獲得した。それでも資金上の契約をチームに持ち込むことが残留する上で極めて重要になる。
マノーで今季前半を走ったリオ・ハリアントも、現在ザウバーの候補者リスト上位につけている。
契約どおりの資金を持ち込むことができずに夏休み前にマノーのレースシートを失ったハリアントだが、アジアのいくつかの企業が彼の支援に名乗りを上げている。ただし最終的にどういう出資契約がまとまるのかは、まだ明らかにされていない。
ハースを離脱することが確定しているエステバン・グティエレスは、2013年と2014年に所属していたザウバー加入の選択肢を探っているが、彼が復帰する可能性はほぼないとみられている。