レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは、ブラジルGPでのドライビングをアイルトン・セナやミハエル・シューマッハーといったF1の伝説的ドライバーに例える声に耳を傾けないようにしていると語った。
ウエットコンディションのインテルラゴスで、フェルスタッペンがオーバーテイクを繰り返して14位から3位に浮上した走りが、1984年モナコGPで2位を獲得したトールマン時代のセナ、1996年のスペインGPで優勝したシューマッハーといった有名な雨天でのパフォーマンスに例えられている。それに関してレッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーも、「まさに彼らと同じレベルだ」と認め、フェルスタッペンを褒め称えた。
レッドブルのスポンサーが企画したFacebook LiveでのファンとのQ&Aにおいて、そういった称賛の声について聞かれ、フェルスタッペンは光栄に思うが舞い上がらないようにしていると答えた。
「そういうことを言われるのはすごくうれしいが、僕にとって一番大事なのは、自分自身に集中し、そういうコメントに惑わされないようにすることだ」
「常に向上し、大きな志を持つよう努めている」
「レースをするには、地にしっかり2本の足をつけていることが大切だ。やろうとするだけじゃなくて、本当に実行するんだ」
フェルスタッペンは、少年時代に憧れていたF1のヒーローは「ひとりも」いなかったと述べた。
彼は父親であるヨスのレースキャリアには敬服しているが、それ以上の気持ちはないという。
「僕は父と、父がやってきたこと、そして僕にしてくれたことに、心から尊敬の気持ちを抱いているけれど、それ以外には特に何も思っていない」とフェルスタッペンは述べている。
来年ウイリアムズでデビューするランス・ストロールはフェルスタッペンよりひとつ年下であり、今年19歳のフェルスタッペンは最年少F1ドライバーの座を彼に譲ることになる。
同じ10代のドライバーとしてフェルスタッペンは、メディアの注目を集めるだろうがそれにあまりとらわれないよう十分注意するようにと、ストロールに対しアドバイスの言葉を送った。
「一番大事なのは自分自身のことに集中して、リラックスすることだ」とフェルスタッペンは語った。
「マシンに乗り込んで、学習し、理解し始めればいい」
「『すぐさまできるだけ速く走らなければならない』というようなことではない」
「自分で成長していかなければならない。マシンに乗って快適に走れるようになる必要があるんだ」
「彼にはメディアからの注目がかなり集まるだろうけど、一番重要なのは、自分自身に集中し、ニュートラルな人間でいること、周囲のすべてにあまり神経質にならないように気をつけることだ」