11月16日の「マツコ&有吉の怒り新党」(テレビ朝日系)で、妻が高価な食器を買ってきたことにゲンナリしている男性の声が紹介された。
妻が買ってきたのは1万円の刺身皿。「食器で味が変わるのよ」と妻はいうが、男性は「味は一緒だし、100円ショップのお皿と見映えの違いもわからない」と主張。(文:みゆくらけん)
「『食器も含めて料理』と言っている"意識高い系"についていけません」
と憂欝を訴える。
九谷焼のマグカップでコーヒーを飲むマツコ
おそらく男性からしたらどんな器に盛ろうが「料理は料理」なのだろう。頑張って働いて稼いだ1万円を「皿1枚なんかに使ってくれんなよ」という気持ちも感じられる。要は、価値観が妻と違うということだ。
イライラした日は炊飯器にしゃもじを突っ込んで直接喰らうと豪語するマツコと、備品にこだわりを持ちそうにない有吉。いかにも「皿なんか関係ねえ!かっこつけんじゃないよ!」といいそうな二人だが、意外にもそうではないらしい。
マツコが自宅でコーヒーを飲む時に使うカップは、旅先で購入した九谷焼。有吉に関しては、花見で使う紙皿・紙コップが嫌で、わざわざ100円ショップでコップを買って花見に臨んだという気合いの入れぶりだ。
また、二人ともビールグラスに好みがあり、マツコは「朝まで飲んでたら腕が鍛えられそうなぐらいの大きいジョッキ」、有吉は「うすはりの小さめのグラス」で楽しむのが好きなようだ。
「『高級な食器を使っている』とかいうのは一種の洗脳」?
しかし、番組を見た視聴者からは「食器で味が変わるなんて偏見中の偏見」という声がボチボチ上がっていた。
「食器で料理の味が変わるって雄山(美味しんぼの美食の鬼)かよ」
「『高価なお皿を買ってきた妻』←金ドブじゃねw食い物で基本隠れるしメインは食い物なんだから食器はシンプルでいいんじゃねぇかな」
食器集めが趣味で、お皿によって料理のモチベーションすら上がる筆者からすれば、海原雄山まで出してきて「味、変わらない」を主張する声にはケッ!と思うが、人それぞれの嗜好やこだわりが違うのは仕方ない。
特に、食器のこだわりに関してはやはり女性の方が共感しやすいようで、「食事は食器によって味が変わると思うか?」というアンケート(番組調べ。10代~60代の男女500人が対象)でも、女性の「思う」が6割に対し、男性は4割にとどまった。
「『高級な食器を使っている』とかいうのは一種の洗脳だな。器を見てその料理を一級品だと思わせるという洗脳工作」
視聴者からのそんな声もあったが、食器好きからすれば「洗脳万歳」なのである。一方で、
「逆にラーメン屋なんかはむしろチープな食器であって欲しい。こだわりの焼き物みたいなラーメンどんぶりは苦手。で、そういうお店が増えてるんだよなぁ…。不潔はよろしくないけれど、カフェみたいなラーメン屋が増えすぎて、これも理解しづらいセンス」
という書き込みにも激しく共感した。