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関口雄飛 スーパーGT第3戦/第8戦もてぎ レースレポート

2016年11月21日 15:51  AUTOSPORT web

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#19 WedsSport ADVAN RC F
関口雄飛プレスリリース
2016年11月18日

スーパーGTGT第3&8戦もてぎ、2レース制・熊本地震復興支援大会
関口雄飛。入賞記録を18戦連続へと更新し、3位で有終の美を飾る!

 2016年スーパーGT最終戦が11月11~13日に、栃木県、ツインリンクもてぎにて開催されました。本大会は、本来ならば5月に開催されるはずだったオートポリスでの第3戦が熊本地震の影響で代替開催されるということで、第3戦『MOTEGI GT 250km RACE』と最終戦『MOTEGI GRAND FINAL』の1大会2レース制というスーパーGT史上初めての形で開催されました。

 第7戦タイでポール・トゥ・ウインで初優勝を飾り勢いに乗るLEXUS TEAM WedsSport BANDOHは、この2レースの結果次第では逆転チャンピオンの可能性を持つシリーズランキング4位のポジションで最終大会に臨みました。

 いつもとはタイムスケジュールが異なり、金曜日に2回のフリー走行、土曜日と日曜日にそれぞれ予選&決勝を行なうという今大会。

 いつものようにチームより1日早くツインリンクもてぎに入った関口雄飛は、FIA-F4に参戦する後輩若手ドライバーたちの指導に務めながら、じっくりと各コーナーをチェックし、レースに対するイメージを高めていきました。

 天気予報では金曜日が雨、そして土曜、日曜が晴れという難しいコンディションです。金曜日のフリー走行は、予報どおり雨。朝のフリー走行の雨量が多く、十分な走行ができないチームが多かったため、主催者判断で午後のフリー走行が40分間延長されました。

「雨のフリー走行は週末のレースには関係ありませんが、レインタイヤで走れる機会はなかなか少ないので、来年に向けてのテストという意味では充実した内容でした。

 すこし終盤晴れてきたのでスリックタイヤを履いてみましたが、アタックするまでのコンディションではなく、皮むき程度で終わりました。

 明日は全員同じ条件なので、予選が楽しみです」とポジティブに物事を捕らえ、与えられた仕事を着実にこなしていく関口雄飛に、プロフェッショナルドライバーの自信がみなぎっているのが印象的でした。

 土曜日の第3戦予選、天候は晴れてはいたものの、路面は前夜からの雨が残りWET宣言が出されました。

 予選アタッカーは関口雄飛です。レインタイヤを装着してコースインした関口雄飛は、最初のアタックで4番手タイムをマークしピットイン。

 何台かはスリックタイヤに交換したが、残り時間を考え再びレインタイヤでアタックに突入し、最終ラップで1分46秒757のタイムをマークし、4列目8番手のグリッドを確保しました。

 決勝レースでは、まず関口雄飛がスタートドライバーを務め、ポジションキープでスタート直後の第1コーナーを通過します。すぐにペースを上げ始めた関口雄飛は、インフィールドで早くも2台のマシンをパスして1周目に6番手でコントロールラインを通過していきます。

 2周目のヘアピンでさらに1台を仕留めたところでGT300クラスのアクシデントのために早くもセーフティカーが導入されました。7周目にセーフティカーが解除され、関口雄飛は前をいくマシンと激しい4番手争いを展開。

 各コーナーでアタックするものの、巧みなブロックを崩しきれず、逆にその間に後方から激しい追い上げにあい、場内が注目する激しいバトルを続けながら周回を重ねていきました。

 その後、ライバルたちのピットインを尻目にポジションを上げ続け、29周までピットインを引っ張り、2番手でピットイン。国本雄資選手にドライバー交代をすますと、タイヤ無交換作戦で4番手のポジションでレースに復帰。そのまま上位を目指しました。

 しかしレース終盤にかけて周回遅れの集団に前を阻まれた際にポジションをひとつダウンしましたが、53周レースをそのまま5位入賞でフィニッシュしました。

 日曜日のレースは、LEXUS TEAM WedsSport BANDOHにとって、より良い結果となりました。完全にドライ路面となった予選では国本雄資選手が見事2列目4番手グリッドを確保。

 決勝レースでは関口雄飛が再びスタートドライバーを務めました。レース序盤、戦略に幅を持たせるべくタイヤを労わって走る関口雄飛は、2ラップ目にライバルの先行を許していったん5番手に下がりましたが、周回遅れのGT300クラスの集団を巧みにつかって抜き返し、再び4番手に浮上。

 12周目には、さらに前を行くマシンをパスして3位に浮上。23周目に国本雄資選手に交代し、タイヤ交換も済ませて6番手でレースに復帰。

 そこからコンスタントにいいペースを保った19号車は、全車がピット作業を終えてポジションが安定した段階で3番手に浮上。

 前をいく2台を激しく追い詰めていきました。最終的にトップ争いには届きませんでしたが、3位キープでチェッカーを受け、関口雄飛は自身の連続入賞記録を18戦に伸ばし、2016年シーズン最後のレースを表彰台で飾りました。

 最終的なシリーズランキング4位は、チームにとってGT500クラス参戦以来、最上位のリザルトとなりました。

■関口雄飛のコメント
「今週末のレースは、不安定な天候も含め、タフな戦いとなりました。金曜日に雨が降ってしまったために、週末のセットアップを進めるのは不可能だったので、来年のウェットタイヤのテストだと割り切って有効に時間を使いました。

 土曜日の予選では、走り始めからマシンのバランスは悪くなかったのですが、路面コンディションの変化とタイヤのコンディションを考えながら、2セット目のタイヤもレインでアタックに行きました。

 遅いマシンに引っかかってしまったこともあり、予選順位こそ8番手でしたがマシンの手応えはあったので、決勝レースには自信を持って臨めました。

 レースはスタートからアグレッシブに攻めてポジションをアップし、優勝狙いでプッシュしていたのですが、4番手争いに時間がかかってしまったために、少しタイヤを酷使してしまい、タイヤ無交換作戦で後半を担当した国本雄資選手にはすこし厳しい状態となってしまったかも知れませんが、トラブルもミスもなく、8番手から5位でゴールできたのは良かったです。

 日曜日は朝から晴れてくれたので、予選で国本雄資選手が4番手というポジションを確保してくれ、自分のほうも上位を目指してプッシュできました。

 結果3位表彰台という形でシーズンを締めくくれましたし、18戦連続入賞という記録も更新できたので納得できるレースでした。

 今シーズンはほとんどのレースで予選より上の順位でゴールすることができ、チーム全体の総合力が高まったことを実感しています。

 今年1年間を通じてのランキング4位は正直、悔しいですが、昨年、一昨年に比べると良いシーズンになったと思います。今シーズンは本当にファンの皆様からのご声援、応援が心強く感じました。

 ファンの皆様に感謝するとともに、1年間を共に戦ってくれたLEXUS TEAM WedsSport BANDOHのチームスタッフ、TRD、ヨコハマタイヤ、そしてスポンサーの方々のご協力なくしてはこの結果は得られなかったことを心に刻んで、来年に向けてのトレーニングを開始したいと思います。

 来年は開幕戦から優勝を狙い、チャンピオン争いができるように頑張ります。1年間、応援ありがとうございました」