9月にシーズンを終え早々とオフシーズンに入ったインディカー・シリーズ。今年のオフシーズンは活発なドライバー移籍が繰り広げられている。
先週、シボレーエンジンへのスイッチが噂されるAJフォイトが2017年をカルロス・ムニョスとコナー・デイリーの若手コンビで挑むことを発表した。2013年からAJフォイトでインディカーに参戦してきた佐藤琢磨はチームから離れることが正式に決定したが、21日現在で公式の発表はまだ行われていない。
琢磨の移籍先には、ホンダエンジンを使用する何チームかが噂されているがアンドレッティ・オートスポートと契約間近と報道されている。琢磨は12月4日にツインリンクもてぎで開催される「Honda Racing THANKS DAY」への出演が決まっており、このイベント後には何かしら発表があると予想される。
移籍候補のひとつとして挙がっていたデイル・コイン・レーシングは、セバスチャン・ブルデーの復帰を10月に発表し、そのチームメイトにインディライツの2016年王者エド・ジョーンズを起用することを先週発表した。
2015年にアメリカン・モータースポーツに参戦したカーリンと共にインディライツに挑戦したジョーンズは、参戦一年目をシリーズ3位で終えると、今季は8度のポール、2度の優勝を飾りチャンピオンを獲得しインディカーのフルタイムシートをゲットした。
「インディカーは、僕がヨーロッパを離れアメリカのレースに来た時からの目標だった。わずか2年でグリッドにつけることを考えるとクレイジーだね」とジョーンズ。
シュミット・ピーターソン・モータースポーツは、2016年同様にジェームズ・ヒンチクリフとミカエル・アレシンで挑むことが決定している。オーナーのサム・シュミットは3台体制を望んでおり、チームはインディカーに集中するためにインディライツからの撤退も発表しているため、3台体制の可能性もあるだろう。
レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングもグラハム・レイホールは決定しているが2台体制の可能性もある。こちらはベテランドライバーのオリオール・セルビアが交渉中だ。
またホンダエンジンに復帰するチップ・ガナッシ・レーシングは、トニー・カナーンと再契約を果たし、スコット・ディクソン、チャーリー・キンボールの3名が決定しているが、今年デビューしたマックス・チルトンの去就はいまだ決定していない。
一方、シボレー勢ではジョセフ・ニューガーデンがチーム・ペンスキーへ移籍し、ファン・パブロ・モントーヤはインディ500のみの参戦が決定した。
ニューガーデンが抜けたエド・カーペンター・レーシングにはJR・ヒルデブランドの加入が発表された。オーナー兼ドライバーのエド・カーペンターは引き続きオーバルのみ参戦を検討しており、ロード/ストリートコースのドライバーはまだ決定していない。
ブルデーの抜けたKVSHレーシングのシートがいちばん流動的だろう。インディアナポリスにあるチーム本拠地をフロリダに移すという話もあり、どのドライバーに決定するかはまだ先になるだろう。