第63回マカオグランプリは11月20日、FIA GTワールドカップの決勝レースが行われたが、2回の赤旗が出る波乱のレースで、吉本大樹駆るHubAuto Racingのフェラーリ488 GT3は、11位という結果となった。
今季スーパー耐久に参戦を開始したHubAuto Racingは、「世界に挑戦したい」とマカオグランプリのFIA GTワールドカップに挑戦。予選レースではスタートでポジションを上げ、9位フィニッシュ。マニュファクチャラー登録以外でのポディウムを目指してた。
迎えた20日の決勝では、1コーナーイン側から予選レース同様ダッシュを決めたが、前にいたファビアン・プレンツ(#28 アウディR8 LMS)との攻防で「鼻先を入れられそうだったんですが、『確実にこっちを見ていないな』」とアクセルを抜き、続くマンダリンの位置取りでアウト側に行ってしまい、2台にポジションを譲ってしまった。
しかし、そこから11番手で前を追っていた吉本だったが、その後リッキー・カポ(#17 BMW Z4 GT3)、さらにローレンス・バンスール(#8 アウディR8 LMS)のクラッシュにより、二度の赤旗に。わずか4周でレースが終わってしまった。
「仕方ないんですけどね。あの終わり方はファンにとってもスポンサーにとっても良くないですよね(苦笑)。1周目、不利なマンダリンのアウト側に行って2台に抜かれてしまったのですが、まさかそれでレースが終わってしまうとは(苦笑)」と吉本。
結果的にはトップ10入りをわずかに逃し、目指していたポディウムも得ることはできなかったが、「すごく良い経験をしたと思います。HubAuto Racingは今年の2月にできて、今までドライバーしかしていなかったのが運営にも携わって、すごく大変でしたが、マカオまで来ることができました。1年目のチームとしてはこんなにたくさんのことができて幸せです。その分大変でしたけどね」と笑顔で語ってくれた。
「僕としては、日本のレースだけやる、型にはまった形にはしたくないんです。今回出てみて、ワークス勢には届きませんが、他は全然戦えることが分かりました。やっぱり僕はスプリントが好きですし、世界と戦っていたいと思います。来年も出たいですね!」