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F3マカオGP:ダ・コスタが涙の2勝目。山下健太は4位で表彰台には届かず

2016年11月20日 19:21  AUTOSPORT web

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F3マカオGPを制し、喜びを爆発させるアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ
第63回マカオグランプリのFIA F3ワールドカップは11月20日、15周の決勝レースが行われ、ポールポジションスタートのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(カーリン)が優勝。マカオF3のキャリア2勝目を飾った。山下健太(スリーボンド・ウィズ・Tスポーツ)は惜しくも表彰台には届かず、4位でフィニッシュした。

 この日のマカオGPは、TCRやFIA GTワールドカップでクラッシュが多発。タイムスケジュールが混乱したが、F3マカオGPは当初の予定どおり、16時30分にフォーメーションラップが始まった。

 迎えたスタートでは大きなクラッシュ等は起きなかったものの、ポールポジションスタートのダ・コスタ、そしてセルジオ・セッテ・カマラ(カーリン)、カラム・アイロット(ファン・アメルスフールト)の3台がスリーワイドでリスボア・ベンドに向かっていく。冷静にその3台の一歩下がったポジションにいたのが山下だ。

 リスボアにはセッテ・カマラ、ダ・コスタ、そしてアウトにはらんだアイロットのインを突いた山下という順位で通過していき、これで山下は表彰台圏内に浮上する。しかし3周目、背後から迫ったアイロット、フェリックス・ロゼンクビスト(セオドール・レーシング・バイ・プレマ)に先行を許し、山下は5番手に後退してしまった。

 しかしその後、ニキータ・マゼピン(ハイテック)がクラッシュしたため、レースはセーフティカー導入。リスタートは7周目となるが、ここで2番手につけていたダ・コスタがリスボアでセッテ・カマラをオーバーテイクし、首位を取り戻してみせた。

 ただレースはそのままは終わらない。今度は10周目、エンジン交換のペナルティで最後尾スタートとなっていたニック・キャシディ(セオドール・レーシング・バイ・プレマ)が山側のパイオールでクラッシュ。ふたたびセーフティカーが出動する。リスタートは13周目。表彰台をかけた激しい攻防が展開されていった。

 ここでセッテ・カマラをかわし2番手に浮上したのは、マカオ連覇中のロゼンクビスト。3連覇をかけて首位のダ・コスタを追うが、オーバーテイクポイントであるリスボアにイエローフラッグが出ていたこともあり、ダ・コスタがそのまま逃げ切り。ベテランが2012年以来のマカオ制覇を果たした。ダ・コスタはポルトガル人だが、このマカオはポルトガル領だったこともあり、表彰台は大いに盛り上がりをみせ、ダ・コスタは涙をみせた。

 2位はロゼンクビストで3連覇はならず。3位はセッテ・カマラ、そして0.668秒差で山下は表彰台に届かずの4位フィニッシュとなった。5位はアイロットとなっている。

 日本勢ではリスタートでポジションを上げた牧野任祐(TODA RACING)が14位。坪井翔(TEAM TOM'S)が16位という結果に。ヤン・マーデンボロー(B-MAX Racing Team)は20位でだった。佐々木大樹(B-MAX Racing Team)は下位の混戦のなかで最後はピットに戻り、レースを終えている。