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ブラジルGP主催者「たとえF1が開催中止になっても他のレースで代替可能」

2016年11月20日 15:31  AUTOSPORT web

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今年のブラジルGP決勝
ブラジルでのF1開催が危ぶまれるなか、ブラジルGPのプロモーターは「心配していない」と語った。彼は、F1の代わりとして他の国際的イベントを招聘できると確信している。 

 ブラジルGPは、ドイツGPとカナダGPとともに2017年のF1暫定カレンダーに組み込まれているが、評議会による正式な承認が必要というただし書きがついた状態だ。

 インテルラゴスは2020年までの開催権を保有しているが、コースの再舗装や老朽化したパドック施設の改良などの改修工事に時間がかかっていることが批判されている。

 プロモーターのタマ・ロホニイは11月30日の世界モータースポーツ評議会で発表される正式版のF1カレンダーにブラジルGPは「95%」載るだろうと語った。

 もし開催が中止となった場合について尋ねられてロホニイは 「ブラジルには歴史のある有力企業があり、すぐにでも他の国際レースをインテルラゴスに招聘するだろう」と述べた。

「インテルラゴスにはモータースポーツ好きの人々が集まる。彼らは年に1度の大きな国際レースを求めているんだ」

「私は国際的なモーターレースの興業ビジネスをしているが、私が42年間開催してきたF1ができなくなるというのなら、やることはこうだ。オペラに例えていえば、亡くなったパバロッティの代わりになる歌手を連れてくるのだ」


「オペラハウスがあって、その座席を埋めなければいけない。それが私のやることだ。何も心配していない」

 ロホニイによれば、レース開催に関する問題の原因の一つには「ブラジル経済停滞の影響で予算に穴が開いたこと」にあるという。

 彼はまた、「我々は国営企業や国営銀行、石油会社、国営商社や、さらにはシェルにいたるまで、重要なスポンサーシップをことごとく失ってしまった。だが、我々はこの状況を何とかできると自信を持っている」と付け加えた。


 彼は、新市長に選出され来年1月1日に宣誓就任を行うジョアン・ドリアがレース開催の続行を望んでいると主張し、また彼には開催契約を2020年以降まで延長する意向があると付け加えた。

「ブラジルGP開催を決定に持ち込む唯一の道は、開催契約を2024年か2028年まで延長することだ」

「私は2028年までの契約が目標になると考えている。多くの企業、多くの人々、それに多くの政治団体を集めなければならないからだ」

「企業や政治家は極めて論理的にこう言うだろう。『GP開催に協力しよう、だが長期でやりたいものだ』とね」

 フェリペ・マッサが2016年シーズンでF1から引退し、フェリペ・ナッセの将来もまだ決まらないなか、F1は1969年以来初めてブラジル人のないシーズンを迎えるかもしれない。

 もしそうなったとしてもインテルラゴスの観客動員への影響は「ゼロ」だとロホニイは信じている。

「(レース開催日は)約55,000人の観客が来る。この国の人口は2億人で、そのうち55,000人がF1に夢中だと仮定するのが妥当だろう。(F1以外のレースだとしても)彼らは偉大なドライバーたちを見にサーキットにやってくるだろう」