フェラーリ312Tとティレル006。どちらもシャール・ミル氏が所有している 19日(土)、鈴鹿サーキットで『RICHARD MILLE SUZUKA Sound of ENGINE 2016』が開幕。往年の名車たちがサーキットを疾走。来場したファンに快音を届けた。
朝から降り続いていた雨も昼ごろには止み、予定通りグループCカーのデモレースが行われた。ニッサンR92CPや、タイサン スターカード ポルシェ962などの日本のレースシーンで活躍したマシンだけでなく、シルクカット・ジャガーXJR-8、XJR-9など、日本でお披露目される機会の少ないマシンも走行。大きなトラブルなく、爆音を響かせた。
このデモレースに参加した星野一義はニッサンR92CPをドライブし、ポルシェをインサイドから追い抜いたりと、現役時代さながらの熱い走りを披露。走行後に行われた中嶋悟とのトークショーでも興奮冷めやらぬといった様子で、改めてグループCカーをドライブすることの魅力と厳しさをファンに向け笑顔で語っていた。
グループCと並んで、来場したファンの心を掴んでいたのは、アルファロメオやティレル、ロータスといったレジェンド級のF1マシンによるデモレースだ。1967年型の葉巻型F1、クーパー マセラティT86から、2003年にミハエル・シューマッハーがドライブしチャンピオンを獲得した、フェラーリF2003GAまで様々な年代のレジェンドF1が共演し、美しいエキゾーストノートを秋の鈴鹿に響かせていた。
その他にも、ロータスやブラバムなど1960年代のフォーミュラカーによるヒストリック・レース、『Historic Formula Register』、ロードレース世界選手権の250ccクラスで活躍したGP仕様のバイクの走行も行われ、パドック裏やイベント広場ではクラシックカーの展示も行われるなど、モータスポーツ好き、クルマ好きが1日楽しめるイベントとなった。
なお、イベント2日目となる20日(日)は、1991年のル・マン24時間を制したマツダ787Bの走行も予定されており、“ミスタール・マン”こと寺田陽次郎氏が伝説のロータリーサウンドを響かせながら星野一義、長谷見昌弘らと共演するファン垂涎のシーンが見られるだろう。