マクラーレン・ホンダのジェンソン・バトンは、F1活動を休止する2017年のプランを検討、選択肢を絞り込んできている。現時点ではル・マン24時間レースへの参戦は考えておらず、スーパーGTとアメリカを中心に開催されるグローバル・ラリークロスへのスポット参戦を希望しているということだ。
バトンは2017年にはF1に参戦せず、マクラーレン・ホンダのリザーブドライバーおよびアンバサダーを務める。彼はこの機会にF1以外のカテゴリーのモータースポーツに挑戦したいと考えている。
他カテゴリーに参戦する場合、ホンダのマシンに乗らなければならないのか、それともそういう縛りはなく自由に選べるのかという問いに対してバトンは、「そうする(ホンダに限定する)必要があるとは思わないが、もちろんそれがプログラムとして一番やりやすい」と答えた。
「チームはホンダの主要ライバルのために僕がレースをすることは望まないだろう。それはよく分かる」
「来年、ル・マンには出場しないよ。正しい機会がないからだ。いずれチャンスがあるといいね」
バトンは、スーパーGTの一戦である鈴鹿1000kmとアメリカをベースとしたグローバル・ラリークロス選手権を現時点での最も有力な選択肢として挙げた。
「スーパーGTの鈴鹿1000kmに出場するかもしれない。うまく実現するといいね。問題はロジスティクスだけだ」とバトンは言った。
「それとは別に、アメリカでラリークロスをしたり、ラリークロスの何か他のテストをする可能性もある」
「やれることはたくさんある。来年どれぐらい活動したいのか、どちらかといえば休みたいのか、それを選ぶ必要がある」
ホンダは世界ラリークロス選手権ではなくアメリカのグローバル・ラリークロス選手権での活動に集中しているため、バトンは参戦するなら後者になると示唆した。
2016年にホンダは、ヨーロッパの強豪チーム、オルスバーグMSEと組み、2014年のチャンピオンであるジョニ・ワイマンと2015年ランキング2位のセバスチャン・エリクソンを擁し、レッドブルのサポートを受けて、グローバル・ラリークロスに参戦している。
バトンは、ラリークロスは、今後ますます発展していくカテゴリーだと考えている。
2017年、ラリークロスにフル参戦する可能性はあるのかと聞かれ、バトンは「来年に関してはそれはない。でも将来的にはそうなるだろう」と答えた。
「ものすごい勢いで発展しているスポーツだ。アウディはル・マンから撤退し、フォルクスワーゲンはラリーから撤退する。彼らの主な狙いがラリークロスでないことは分かっているが、それでもラリークロスのプログラムにとって助けになるだろうことは確かだ」
バトンは来年は何のカテゴリーにしてもフル参戦するつもりはないと改めて語った。そのため、スーパーGTにシーズン通して出場するのではなく鈴鹿1000kmにスポット参戦したいのだという。
「フル参戦はしたくない。だったらF1で戦っている方がいい」とバトンは言った。
「日本でレースをするなら、スーパーGTの鈴鹿1000kmだけだ」
バトンは来年何のレースで戦おうとも、モチベーションは非常に高いと強調した。
「今後のレース活動のことを考えるとわくわくする」とバトン。
「(F1とは)違う場所でレースをしたい。17年間、同じところで戦ってきた。だから他のレースをしたいんだ」
「F1はモータースポーツの最高峰だけど、時には変化が必要だ」