第63回マカオグランプリは11月18日、FIA GTワールドカップの予選が行われ、エドワルド・モルタラ(#7 アウディR8 LMS)がポールポジションを獲得。アウディ勢がフロントロウを独占した。
午前のプラクティス2では、トップのマーロ・エンゲル(#1 メルセデスベンツAMG GT3)が2分17秒台までタイムを上げたGTワールドカップ。午後2時55分にスタートした予選では、序盤からコース上で間隔を取りながら、一気にタイムが上がっていった。
まず2分17秒台に突入したのはモルタラ。2分17秒632をマークすると、翌周には2分17秒617へ。しかしアール・バンバー(#911 ポルシェ911 GT3 R)が17秒575を、午前タイムが伸びなかったローレンス・バンスール(#8 アウディR8 LMS)も17秒440までタイムを伸ばした。
ただ、その後パシン・ラソーラス(#50 フェラーリ488 GT3)がクラッシュし赤旗に。さらに、再開後もリチャード・ライアン(#8 ポルシェ911 GT3 R)がクラッシュ。二度の赤旗が提示され、なかなかタイムが伸びていかなくなる。
終盤、ふたたびアタックが展開されるが、残り3分を切ってタイムがさらに続々とタイムが更新される。そのなかで、2分16秒862というF3に迫ろうかという驚異的なタイムをマークしたのは、F3、GTと何度もマカオを制したキャリアをもつ“キング”モルタラとなった。
「完璧なラップじゃなかったけど、いいアタックをすることができたと思うよ。僕たちアウディのワン・ツーで、いい1日になったと思う。最前列からスタートできるので、明日もこの位置でいたいね」とモルタラ。
2番手にはバンスールがつけ、アウディスポーツ・チームWRTがフロントロウを独占。3番手はバンバー、4番手にエンゲルという順位に、5番手にはフェニックス・レーシング/アウディ香港の#15 アウディR8 LMSを駆るニコ・ミューラーが続き、“ワークス”3チームに食い込んでみせた。
HubAuto Racingのフェラーリ488 GT3を駆る吉本大樹は、4周目に2分20秒977というベストタイムをマークし12番手へ。ワークス勢には届かないものの、当初のプランどおり予選で上位をうかがうポジションにつけた。