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マカオGTワールドカップ:ワークス勢が驚速。プライベーターと秒差のプラクティスに

2016年11月18日 13:21  AUTOSPORT web

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マーロ・エンゲルのメルセデスベンツAMG GT3。市販車のAMG GT Rのイメージカラーであるグリーンに彩られる。
第63回マカオグランプリは11月18日、FIA GTワールドカップのプラクティス2が行われ、マーロ・エンゲルが駆る1号車メルセデスベンツAMG GT3がトップタイムをマーク。エドアルド・モルタラ駆る7号車アウディR8 LMSが続いた。

 15年からFIA GTワールドカップとして、GT3カーの世界一決定戦として争われているマカオでのGTレース。今季はメルセデスAMG、アウディ/WRT、ポルシェ/マンタイというワークス格の強豪が参戦しているが、初日からその3チームによる争いとなっている。

 迎えた11月18日のプラクティス2は曇天模様となったが、気温が前日よりも低いことや路面コンディションが良化していることもあり、前日よりもさらにタイムは縮んでいった。なかでも、ワークス格の3チームのタイムの上がり幅は異様とも言えるほどだった。

 セッションは残り6分でリチャード・ライアンが駆る88号車ポルシェがクラッシュしてしまい赤旗中断となるが、再開後それまでベストタイムをマークしていたモルタラのタイムをマーロ・エンゲルのメルセデスが更新。2分17秒153という、F3マシンの3~4秒落ちというGTカーとしては驚異的なタイムでセッションを終えた。

 最終的に上位はエンゲル(メルセデス)、モルタラ(アウディ)、アール・バンバー(ポルシェ)というマニュファクチャラーとして登録しているチームのマシンたちで占められ、ワークス格の上位陣は2分18秒~19台というタイムに対して、それ以外のマシンは2分21~22秒台という極端な結果となった。

 GT3カーは性能調整により各車種間のパフォーマンスが均衡化されているものの、特にドイツメーカーを中心に、いわゆる“メーカーが直接参戦に携わる車両”はエンジンパワーなどをはじめ、カスタマー向けに販売された車両とは明確に性能が異なると言われている。今回のプラクティス2はそれが如実に出たセッションとなった。

 吉本大樹が駆るHubAuto Racingのフェラーリ488 GT3は、2分22秒951で18番手。前日からは2.5秒近いタイムアップを果たしているが、「自分自身もまだいけてないところがあるし、セッティングもまだ」とさらなる上位進出を目指している。