ヴァージン・オーストラリア・スーパーカー(VASC)でシーズン最大のイベントとなる『バサースト1000』にゲスト参戦し、その発表段階で「来季から3年契約でのフル参戦」計画を明かしていたシモーナ・デ・シルベストロが、新たにニッサンのシートを確保したと発表。シリーズ参戦初年度はニッサン・アルティマのステアリングを握ることが明らかになった。
北米インディカーやフォーミュラE、そしてザウバーF1でのリザーブなどシングルシーターでキャリアを積んできたシモーナだが、昨年と今季2年連続でこの豪州の“マッチョ”なツーリングカー選手権にスポット参戦。その魅力と選手権の可能性を感じた彼女は、参戦プログラムと資金を準備し、ラブコールを続けてきた選手権運営側とダイレクトに3年契約を締結。しかし、その初年度となる来季に向け、所属先は明らかにしないままだった。
スイス出身で28歳の彼女は今週に入って決断を下し、バサースト1000のワイルドカード枠でもドライブしたニッサン陣営に加入し、来季はニスモワークスのレーシングスーツを着ることを決めた。
「最大のポイントは、ファクトリードライバーとして走れるかどうかだと思った」と、シルベストロ。
「ニッサン・モータースポーツからの信頼を得て、ドライブするチャンスが与えられたことは素晴らしい。バサーストでドライブできたことも本当に楽しかった。マシンも楽しめたし、好きなことがたくさんあった感じね」
「2017年は、私にとって大きなチャレンジだと思う。以前にも言ったように、キャリアの大半をオープンホイールの選手権で過ごしてきたから。でも、ニッサン・アルティマはバサーストでご機嫌だったから、ほかのコースではもっと早く適応できると思うわ」
ニッサン・モータースポーツのファクトリーチームを運営するケリー兄弟の長兄、トッド・ケリーは、彼女の国際的経験と潜在能力に大きな期待を寄せている。
「これで我々兄弟の2台と、マイケル・カルーソ、そしてシモーナの4台のアルティマをオペレートすることになった。私は17歳からこのスーパーカーで働いてきたし、シモーナの国際的経験を、VASCでの争いと比較できるのは本当にエキサイティングだ」
「今年のバサーストでのシモーナのパフォーマンスは際立っていた。我々は彼女の潜在的な可能性を、データで目の当たりにすることができた。来年はとてもエキサイティングな1年になりそうだよ」