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劇団ひとり、山田洋次監督作『家族はつらいよ2』に出演へ 「やっと念願が叶った」

2016年11月18日 05:01  リアルサウンド

リアルサウンド

(c)2017「家族はつらいよ2」製作委員会

 山田洋次監督最新作『家族はつらいよ2』に、劇団ひとりが敏腕刑事役として出演することが決定。あわせてインタビューコメントが公開された。


参考:山田洋次監督は“熟年離婚”にまつわる喜劇をどう描いた? 『家族はつらいよ』が伝えるメッセージ


 本作は、2016年3月に公開された『家族はつらいよ』の続編。熟年離婚の危機を乗り越えた平田家の新たな大騒動を描く。橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優と前作のキャストが再集結するほか、周造(橋爪功)の高校時代の友人・丸田役を小林稔侍、居酒屋の女将・かよ役を風吹ジュンが演じる。


 山田監督作品に初出演する劇団ひとりは、周造の旧友・丸田が突然死を遂げてしまうことから、再び大騒動を巻き起こす平田家のもとに捜査にやってくる敏腕刑事役を演じる。


<劇団ひとり インタビューコメント>


(9月3日・クランクイン時インタビューより)


ーー初めて山田組に参加されるということですが、今の気持ちを教えて下さい。


本当に尊敬する山田監督の作品に出演できて、凄く嬉しいです。以前、一度対談をさせて頂いたことがあるんですが、結構熱烈なラブコールを送っていて、今回やっと念願が叶ったという感じです。


(9月25日・クランクアップ時インタビューより)


ーー山田監督の映画に初めてご出演されたご感想はいかがでしたか?


僕はとにかく『男はつらいよ』の大ファンなんですが、直に山田監督に演出を付けてもらったり他の人に付けているのを見てると、本当に『男はつらいよ』もこういう風に作っていたんだろうなというのがわかったんですね。というのも、僕が階段を登って2階に上がって行くシーン。セリフはもともと無かったんですが、現場でこういう捨てセリフを言おうかとおっしゃって。「あなたが良い、他のはダメだ」というセリフを現場で言ってと言われたんです。『男はつらいよ』って、階段を登って行く時に寅さんが捨てセリフをよく言うんですよ。そして、それがまた面白いんです。こうやって映画も作られていたんだなというのがよくわかったし、なんとなくもうちょっと気楽に、成り行きでやってらっしゃるのかなと思いきや、実はもう指先一つまで細かく指導されているんだなというのが凄く驚きでした。寅さんとたこ社長の喧嘩とかも、そんな風に作られていたのかなと思いました。


ーー今回ひとりさんは刑事役ということで、映画の中でも見所となる騒動の渦中にある平田家にやってくるわけですが、平田家メンバーの皆さんとは共演されていかがでしたか?


そうですね。皆さんもうベテランばっかりですので非常に緊張しましたが、胸を借りるつもりでやらせていただきました。あれだけ凄い人達なのに、山田監督はさらにもっと偉大な人ですから、容赦無くダメ出ししていくんだなと……。なかなか他の現場では観られない光景を見れました。


ーー緊張されたりとか、不安だったところはありますか?


当然緊張しました。以前、山田監督とは雑誌の対談をさせていただいて、とにかく本当に柔らかい雰囲気で優しい方だったんですよね。その印象だったので、現場入って顔つきがクッと変わって、いわゆる怒号みたいなのが多少飛び交っているのを見て。あ、現場に入るとこうなるんだなぁというのもあって、より緊張したんですが、山田監督と付き合いの長いスタッフさんが、「監督ああいう感じだけど、あまり物怖じしないで、頑張ってね」って言われて気が楽になりました。


ーー監督から声をかけられたことで何か覚えていることやエピソードとかはありますか?


本当にわずか15分くらい前なんですけどね。僕が出たシーンのラッシュ(ある程度編集したもの)をご覧になって、「本当に君にお願いして良かったよ。凄く君のおかげで締まったよ」という言葉を監督から言っていただいて。本当にあの言葉だけでしばらくは夢心地というか。なんでああいう時にメイキングを回して無いのかっていうね。これ僕の戯言で終わっちゃうかもしれないですけど、実際言って下さったんですよ。まぁ僕だけの素敵な思い出として取っておきます。


ーー映画の公開を楽しみにされているお客様にメッセージをお願いします


とにかく本当に上質なコメディです。ただ面白いだけじゃなく。説教臭くなく、人生のちょっとしたことを考えさせられる本当に素晴らしい映画だと思います。ぜひご覧下さい。


(リアルサウンド編集部)