世界ラリー選手権(WRC)のWRC2に参戦しているシュコダは、親会社のフォルクスワーゲンが開発していた、2017年型ポロR WRCで、来季最上位クラスに参戦するとの噂を否定した。
チェコに本拠地を構え、フォルクスワーゲン・グループに属しているシュコダ。今季は自社開発のシュコダ・ファビアR5でWRC2へ参戦している。
シュコダの親会社であるフォルクスワーゲンは、今季限りでWRCから撤退すると発表しており、同社が1年以上かけて開発を進めてきた17年型ポロR WRCの行く末に関しても、さまざまな憶測が飛び交っていた。そのうちのひとつがシュコダにマシンを譲渡し、WRC最上位クラスへ挑戦するというものだ。
シュコダのベルンハルト・マイヤーCEOは、イギリスの自動車雑誌『AUTOCAR』に対し、同社がWRカーを走らせ、シリーズ最高峰へ挑戦する計画は一切ないとコメント。憶測を否定している。
「WRカーを走らせることはあり得ない。なぜなら我々はWRC2での戦いと、ここでの成功に満足しているからだ」
「我々のカスタマープログラムにはばく大なコストはかかっておらず、それにもかかわらず、我々は実質的に今季のタイトルを手にしている。この状況を変える必要がどこにある?」
「新しいことに挑戦することが、いつも良い結果を生むとは限らない。シュコダはWRC2チャンピオンという称号に満足しているんだ。特に大きなコストがかかっていない、この状況ではなおさらだ」
現在、WRC2ではシュコダのワークスドライバー、エサペッカ・ラッピがランキング首位。今週末のWRC第13戦オーストラリアでトップ3に食い込めば王座獲得となる。
また、ラッピがトップ3に入らなかった場合でも、ランキング2番手は同じくシュコダユーザーのテーム・スニネンのため、いずれにしてもシュコダがWRC2タイトルを手にすることとなる。