ドゥカティのサテライトチームであるプラマックレーシングでは、来季ドゥカティから供給されるファクトリーマシンの争奪戦が行われていた。その争いの決着は、ダニロ・ペトルッチが勝利し、ペトルッチはワークス仕様のMotoGPマシンを駆って2017年シーズンはを戦うことになった。
プラマックは、シーズン後半全体の実績をもとに、ペトルッチ、スコット・レディングのどちらかにファクトリーから供給されるドゥカティの2017年仕様マシンを与えるかを決めたのは、最善の策であったとしている。
16年シーズンでプラマックは昨年ドゥカティが使用したデスモセディチGP15を使用していた。17年はペトルッチが最新のマシンを走らせ、レディングは16年にドゥカティのワークスチームが使用したマシンを与えられる。
「とてもうれしいが、僕自身でいろいろ取り組む必要がある」とペトルッチ。
「もっと細かいところまで取り組む必要がある。トップライダー達と同じバイクを手に入れたわけだけど、彼らと並ぶための何かが足りない気がするからね。やらなきゃならないことがたくさんあるよ」
ペトルッチは今週バレンシアで行われているオフシーズンテストは『家族の事情』で参加せず、ドゥカティのテストライダー、ミケーレ・ピロが代役を務めている。
レディングは、2017年仕様のドゥカティマシンをペトルッチに渡さないよう、是が非でもバレンシアで表彰台を獲得して終わる必要があった。しかし、最終的にランキングは、ペトルッチが14位、レディングが15位でシーズンを終えた。
レディングはバレンシアGPの週末の間中、左コーナーでのフロントエンドグリップ不足に苦戦したことから、走行中タイヤに過剰な負荷をかけることになり、レース中にリアのグリップを失うことになった。
「フロントをロックしている状態で体勢を取り戻して、そしてブレーキをかけながら少し下がなきゃならなかったが、それはうまくいった」とレディングは次のようにバレンシアGPを振り返っている
「ただそれから、リヤタイヤの左側のグリップが大幅に落ちて、少しの間はペースを保つことができたけど、一瞬で更に落ちてしまった」
「ダニロ(・ペトルッチ)が僕を追い抜いたとき、とても同じタイヤだとは思えなかった」
「いいと思っていた右コーナーでさえ、ペトルッチがアドバンテージを取ったんだ。左コーナーが悪夢のようで、チャンスはなかったよ」
「コーナーを抜けるとき、最初のタッチ(スロットルの)はよかったんだ。少しだけオープンにしたら、ほんの少し横にずれてしまった」
「前にうまく進まないんだ。スポットで滑って、トラクションコントロールがエンジンをカットする音が聞こえて、戻ってきて、進んだんだ。冗談みたいだったよ」
「なんとかしようとすべてのマップをいじったけど、結局リアタイヤのグリップが落ちてしまった。僕にできることなんてなかった。手に負えなかったよ」