2016 AUTOBACS SUPER GT Round3
「MOTEGI GT GRAND FINAL」 REPORT
【RD3】11月12日(土)天候:晴れ 路面:ウェット→ドライ
気温:11℃ 路面温度:12℃(予選開始時)
気温:18℃ 路面温度:24℃(決勝開始時)
■予選結果:6位 1'46.498(千代)
■決勝結果:8位 1:40'44.703(千代→本山)
4月に開幕したスーパーGT2016シーズンは、約7か月間に渡る激戦を経ていよいよファイナルラウンドへと突入。
九州・オートポリスで予定されていた第3戦がキャンセルとなったことで、今回のラウンドはS-GT史上初の二日間で2戦が行われ、ファンにとっては見ごたえのあるレースウィークとなった。
この週末の1stレースとなる第3戦は、第7戦までの獲得ポイント×1kgというウェイトハンデルール。
28kgを搭載する46号車「S-Road CRAFTSPORTS GT-R」は午前9時より、通常のノックアウト方式とは異なる15分間のアタックで行われる予選に挑んだ。
今回の二日間の予選は、それぞれ出走するドライバーが一人に限られ、さらに第3戦と第8戦では異なるドライバーが出走しなければならないという特別ルール。
46号車は第3戦の予選に千代が挑むことになった。前日の雨は早朝に止んでいたが、路面はまだこの時点でドライに回復しておらずタイヤ選択に各チームが悩む中、46号車はまずウェットタイヤでアウトラップのみを周回し路面を確認。その後本番用のレインタイヤに履き替え、再びコースへと向かった。
路面の乾きとタイヤのウォームアップは各マシンがラップを重ねる毎に進み、タイムは徐々に伸びていった。
千代も3周のウォームアップを経て4周目にアタックし、まず1'47.908をマーク。そしてタイヤのパフォーマンスがさらに向上した翌周のアタックでは一気に1'46.498まで削り4位へと浮上する。
チェッカーまでの残り短い時間に各マシンがベストタイムを連発してくる中46号車はもう1周のアタックへと向かう。
アグレッシブに攻める千代はセクター1でベストをマークするも90度コーナーで痛恨のタイムロスを喫し、それ以上のタイムアップは果たせず。
46号車は午後の第3戦決勝に6番グリッドより挑むことになった。
予選終了後、天候はどんどん回復し日差しはさらに増し、午後1時10分からの決勝は予選時とは全く異なったコンディションでスタート。
前日は10℃前後に留まった気温は決勝開始時には18℃、路面温度は24℃にまで達し、レース中さらに上昇する見込みとなった。
そんな中、千代がスターティングドライバーをつとめる46号車は6番グリッドにつくと、1周のフォーメーションラップを終えローリングスタート。
53周の短いレース距離に対し硬めのタイヤで無交換作戦を目論むチームもあり、スタートから序盤は各々のタイヤの温まり具合によって順位は激しく変動した。
46号車はオープニングラップで7位に順位を落とすと、さらに3周目に入ったセーフティカーにより再びタイヤが冷えてしまい、8周目のリスタート後もなかなかペースを上げることができなかった。しかし我慢の走りで前半スティントを終え、9位でピットイン。
第2スティントを本山哲に託してレースは後半へ折り返した。
22周にピットインしタイヤ交換およびドライバーを本山哲に代えた46号車は、後半スティントに入り本来のペースを取り戻す。
9位をキープし後半をスタートさせた46号車は前半とは一転、後半のタイヤは路面と程よくマッチしていたことから前を追うレースへと形勢を変える。
35周目に1台をオーバーテイクし8位に順位を上げると、その時点で6秒以上のギャップがあった7位にも徐々に近づき44周目にはついに射程圏内に。
ところがペースの差から7位浮上は時間の問題だと思われたが、激しくプッシュするもオーバーテイクを狙った際の接触などもありポジションアップは果たせず。
その後もペースでは勝っていたため再び接戦に持ち込むことに成功したが一進一退の攻防は最後まで決着せず、46号車は8位で第3戦のレースを終えることになった。
●本山哲のコメント
「予選はまずまずだったと思いますが、決勝に向けチョイスしたタイヤはその時のコンディションに対し少し柔らかかったようで、レース序盤でちょっと遅れてしまいました。
でもレース後半で選んだタイヤは路面とマッチしていてペースを上げることができたので、明日の最終戦は良い方向に持っていけるのではないかと思います。
接触がなければ7位に浮上できるところでしたが、それはお互いに譲れない勝負の駆け引き。その後も相手が抜かれまいと必死でプッシュしていたので、オーバーテイクは簡単ではありませんでした。
明日の最終戦はもちろんライバルたちも進化してくると思いますが、なんとかトップ3に入ってシーズンファイナルを飾りたいと思います。皆さん、最終戦も応援よろしくお願いします!」
2016 AUTOBACS SUPER GT Round8
「MOTEGI GT GRAND FINAL」 REPORT
【RD8】11月13日(日)天候:晴れ 路面:ドライ
気温:13℃ 路面温度:17℃(予選開始時)
気温:22℃ 路面温度:28℃(決勝開始時)
■予選結果:8位 1'37.483(本山)
■決勝結果:6位 1:32'16.960(千代→本山)
スーパーGT2016シリーズは、この日がいよいよ最終日。
前日に続く秋晴れの下、長きに渡る激戦に決着がつく瞬間をこの目で見ようと早朝から多くのファンがサーキットにつめかけた。
前日同様各チーム1人のドライバーが15分間のセッションに挑む特別ルールの第8戦の予選は午前9時5分より行われ、46号車「S-Road CRAFTSPORTS GT-R」は本山哲が出走した。
最高のコンディションに恵まれたことで、最終戦の予選では短いセッション時間ながらハイレベルの攻防が繰り広げられることになった。
各マシンが動き始めたのは開始から5分を過ぎたあたり、本山を乗せた46号車もアタックに挑む。
各マシンがタイヤのウォームアップを済ませた3周目あたりから好タイムが連発されていく中、46号車の本山も3周目に1'37.889をマークすると翌周はそこからコンマ5秒以上の更新となる1'37.483を叩き出す。
しかし15台中14台がコースレコードを破るという熾烈な争いの中で46号車は最終的に8位に留まることになり、午後の決勝ではグリッド4列目から上位進出を目指すことになった。
強い日差しがピークにさしかかる午後1時30分、パレードラップとフォーメーションラップの2周を経て最終戦の決勝レースがスタート。
決勝時の路面状況を見据え固めのタイヤを選んだことで予選では8位に甘んじた46号車だったが、
決勝前のウォームアップ走行ではかなり速いラップタイムをマークしてたことから追い上げに期待がかかった。
タイヤ無交換作戦で上位進出を狙おうとする46号車は、千代勝正が前半スティントを担当。タイヤをいたわりつつスタート順位をキープし後半の本山に繋げるという役割に対し、千代はスタートから序盤はなんなく8位をキープする。
そして6周目にはペースの遅いマシンにつまってしまったことでオーバーテイクを仕掛けた際にコースアウトを喫し9位に後退してしまうも、その後は再び安定したラップを維持し、ピットイン前の数周は激しくプッシュ、ポジションアップに向けてタイムのリードを広げる。
千代は1stスティントをリミットまで走り切り、全車中最後にピットインすると予定通りのタイヤ無交換作戦を敢行。
46号車は本山を4位でコースに送り出すことに成功した。
ところが本山が担当した後半スティントは、やや厳しい展開となる。3位と約4秒差の4位で後半をスタートさせた46号車だったが、すぐ後ろにフレッシュタイヤを履いた後続が接近していたため序盤から苦戦。
本山は巧みなドライビングで数周の間オーバーテイクを阻み続けたが、39周目には5位へと後退することに。
その後はタイヤ無交換による摩耗は更に厳しさを増し、タイヤの性能をフルに使いきり限界ギリギリでマシンをコントロールするが、徐々に近づいてきた1台に残り4周となったところでついに捕らえられてしまう。
46号車は最終戦を6位、本山はドライバーズランキング10位で2016シーズンを終えることになった。
●本山哲のコメント
「決勝でのタイヤ無交換を最初から視野に入れてタイヤ選択をしていたため朝のコンディションには合っておらず、予選では上位グリッドを獲ることができませんでしたが、そういった状況の中でアタックはまずまずだったし、順位も納得の行くものでした。
また決勝の後半はフレッシュなタイヤで追ってくるレクサス勢に対し厳しいところはありましたが、予選から2ポジションアップのところでうまく踏ん張ることができたと思います。
前半もっと展開に恵まれていれば表彰台の可能性もあったと思いますが、このレースに関しては、レクサス勢のパフォーマンスがアップデートされてきた中で全体的にはベストなレースができたと思います。でも最終戦で表彰台に立てなかった事はとても悔しいです。
今年は若くて元気な新しいパートナーと組んでシーズンに挑み、ポテンシャルはあったもののアクシデントなどで結果には恵まれませんでしたが、来年はもっとチーム全体でパフォーマンスを上げ、結果が出せるシーズンにしたいと思います。
最後になりましたが、今シーズンも最後まで熱い声援を送ってくれたファンの皆さんに感謝します!
そして、シーズンを通して共に戦ったチームメイト、スタッフ、サポート頂いている企業の皆様方全てにこの場を借りて御礼申し上げます。
皆さん、来季も応援よろしくお願いします!」