レッドブルのチーム代表、クリスチャン・ホーナーは、ブラジルGPでのマックス・フェルスタッペンは、ウエットコンディションの走行レベルにおいてアイルトン・セナやミハエル・シューマッハーに並んだと称賛している。
ホーナーはフェルスタッペンを「ずば抜けた腕前の持ち主」だと語っている。彼はインターミディエイトタイヤを履かせた判断が天候の悪化で間違いだとわかった後、自信あふれるオーバーテイクを立て続けに決めて、15周で順位を14位から3位にまで上げ、同様にレース序盤にもキミ・ライコネンやニコ・ロズベルグを相手に見事な追い抜きを見せている。
フェルスタッペンの走りは、1984年モナコGPでアイルトン・セナが2位をとった有名な走りや、1996年のスペインGPで強い雨が降りしきる中シューマッハーが優勝した時と似ていると指摘されると、ホーナーはこう返答した。
「レベルが違うね。マックスの走りは彼らの偉大な走行に肩を並べるものだった」
「こんなレースはめったに見られるものではない。非常に特別なものだった」
特に追い抜きの際のフェルスタッペンのライン取りは創造性あふれる見事なものだった。
「セーフティカーの後ろにいる時も、彼は路面のいろいろな箇所に目をやり、どこでグリップが取れるか探していたよ」とホーナーは語った。
「それは彼のカート時代のやり方にかなり近いと思ったね」
「例えばターン3やストレートに入るところでは、切り返して外側のラインに行ったり、サーキットの様々な場所でグリップを探していたんだ」
「それをマックスほど徹底してやる奴は他にいないよ」
「みんな同じようにカートを経験してきた訳だが、マックスはずば抜けていた」
フェルスタッペン唯一のミスは、ピットレーン入口の近くで高速でスピンしかけた時だが、何とかロズベルグを抑えて2位を失わずにすんだ。
「ピットウォールのスタッフたちはほとんど下着までびしょ濡れだったよ。そんな状況でも無線から聞こえる彼の声はとても落ち着いていたんだ」
「あの瞬間を除けば、午後のレースでは完全に自身をコントロールできていたようだね」