3月末にカタールで開幕したMotoGPもスペイン・バレンシアで2016年シーズン最後の戦いを終えた。最終戦は、ヤマハ最後のレースとなるホルヘ・ロレンソが予選から速さを見せ、決勝もスタートダッシュを決めると。一度もトップを譲らない走りで優勝し、最高の形で締めくくった。
ロレンソは、2008年にMotoGPクラスにステップアップして以来、9シーズンをヤマハで戦い3度のMotoGPチャンピオンを獲得し、最終戦バレンシアで44勝目を挙げヤマハを去っていく。ロレンソがドゥカティでどんな走りを見せるか注目されるところだが、2011年にバレンティーノ・ロッシが同じくヤマハからドゥカティに移籍し、失敗したときとは、状況が変わっている。
今のドゥカティの戦闘力は高いと言えるだけに、来季ロレンソがイタリアンメーカーにMotoGPタイトルをもたらす可能性も十分にあるだろう。
最終戦バレンシアでロレンソの背後に迫ったのがマルク・マルケスだった。アンドレア・イアンノーネ、ロッシ、マーベリック・ビニャーレスなどと軽量級のように何度もポジションを入れかえる、し烈な2番手争いを抜け出しロレンソを最後まで追い、あと2周もあれば逆転しそうな勢いだった。
マルケスは、第15戦日本グランプリでタイトルを決めた後、そのプレッシャーから解放されたからなのか第16戦オーストラリア、第17戦マレーシアと、いずれも転倒リタイアに終わっていた。
■苦しい中チャンピオンを獲得したマルケス
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■コトブキ佐藤
モータースポーツジャーナリスト。全日本ロードレースや鈴鹿8耐を20年以上取材。全日本ロードレース選手権オフィシャルファンサイトSUPERBIKE.JP(http://www.superbike.jp/)のメインライターを担当。MotoGPやSBK、BSBの取材も経験している。現場(サーキット)では“コトブキ”のニックネームで知られており、本名はあまり知られていない。AJPS(日本スポーツプレス協会)会員。