#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rが第3戦で今季2勝目 第8戦では4台のGT-Rがそろって入賞 全24戦中12勝した3シーズンを締めくくる
SUPER GT 2016第3戦・第8戦レースレポート
2016年11月13日
11月12日(土)~13日(日)ツインリンクもてぎ(栃木県芳賀郡)
吹く風も一層肌寒く感じられるようになった11月12日(土)~13日(日)、ツインリンクもてぎでは2016年SUPER GTシリーズ最終ラウンドが行われました。
5月に予定されていた第3戦のオートポリス大会が、熊本地震の影響でキャンセルされたことを受け、今回は12日の土曜日に第3戦の公式予選と250kmの決勝レース、13日の日曜日には第8戦の公式予選と250kmの決勝レースが行われる変則的なスケジュールとなりました。
12日の第3戦では#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rがタイヤ無交換作戦で予選2位からトップに立ち、第4戦のスポーツランドSUGO大会に次いで今季2勝目をマークしました。
13日に行われた第8戦の予選では下位に沈んでいたNissan GT-R NISMO GT500勢ですが、決勝レースでは粘りの走りで挽回し、4台全車そろって入賞を果たしました。
Nissan GT-R NISMO GT500は、3シーズンで24戦12勝を挙げた現行規定としてのラストレースを見事に締めくくっています。
週末の土曜日と日曜日は好天に恵まれましたが、公式練習が行われた金曜日は雨に見舞われました。
そしてその影響から、土曜日に行われた第3戦の公式予選はウェットコンディションとなりました。雨の公式練習から好調だった#24 GT-Rが予選2番手につけ、午後の決勝レースに期待をつなぎました。
佐々木大樹から柳田真孝に引き継ぐ計画で臨んだ決勝レースでは、佐々木がタイヤマネージメントに気遣いながらも他車がピットインしていく中周回を重ね、21周目にはトップに立ちます。
34周で行ったルーティーンのピットインでタイヤ無交換作戦を敢行しロスタイムを抑えてさらにリードを広げた#24 GT-Rは、交代した柳田もタイヤを労わりながら最後までレースリーダーのポジションをキープ。
7月にスポーツランドSUGOで行われたシリーズ第4戦に次いで、今季2勝目を挙げました。ちなみに、シーズン2勝は松田次生/ロニー・クインタレッリ組の#1MOTUL AUTECH GT-Rと並んでシーズン最多勝となっています。
引き続き好天に恵まれた日曜日の第8戦は、朝一番の公式予選からドライコンディション。ただし気温・路面温度ともに低く、タイヤ選択がポイントとなりました。
ミシュランを装着する#1 GT-Rと本山哲/千代勝正組の#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R、ブリヂストンの安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組の#12カルソニックIMPUL GT-R、そしてヨコハマを履く#24 GT-Rの各チームは、この低温を想定したタイヤを選択しましたが、予選では#12 GT-Rが5番グリッドに並んだものの、#46 GT-Rが8番手、#1 GT-Rは9番手、前日のウィナー、#24 GT-Rは12番手と下位に沈んでいます。
しかし決勝レースでは着実なペースで追い上げ、#46 GT-Rが6位でチェッカーを受けたのに続いて#1 GT-Rが7位、#12 GT-Rが8位。#24 GT-Rも10位でチェッカーを受け、GT-Rは4台すべてが入賞を果たしました。
2014年から3シーズンにわたって熱戦が繰り広げられた現行車両規定でのレースですが、今回がラストレースとなりました。3年間で計24レースが行われましたがGT-Rは通算12勝。#1 GT-Rのシリーズ3連覇こそ逃してしまいましたが、4台すべてが入賞を果たすフィナーレとなりました。
GT300クラスでは後方のグリッドからスタートした#3 B-MAX NDDP GT-Rの星野一樹/ヤン・マーデンボロー組が、粘り強い走りで表彰台圏内まで追い上げましたが、最後はタイヤが厳しくなり後退。
何とか6位で踏みとどまってチェッカー。タフなシーズンを入賞で締めくくりました。
■日産チーム総監督 田中利和
「シリーズ3連覇を逃したのは、一言で言えばライバルに対して競争力が不足していたということです。
土曜日の決勝レースでKONDO RACINGの戦略がぴったりとはまり、今季2勝目を挙げて#1 MOTUL AUTECH GT-Rの逆転チャンピオン獲得に望みを残してくれましたが、最終日の決勝レースでは完全にライバル勢のパフォーマンスが優っていました。
しかし、2014年規定での3年間でみると、GT-Rは2回チャンピオンを獲り、全24レースで12勝を挙げており、よく戦ったと思います。
今季についても8戦中5勝を挙げました。3種類のタイヤブランドの特性を活かした日産独自の戦い方が功を奏している一方で、4台ともポイント取りこぼしが響いてチャンピオンを逃したともいえます。要因をしっかり分析し、来年からスタートする2017年車両規定に対応していきたいと思います」