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LEXUS TEAM LEMANS WAKO`S スーパーGT第3戦/第8戦もてぎ レースレポート

2016年11月14日 17:11  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

WAKO`S 4CR RC F
LEXUS TEAM LEMANS WAKO`S
WAKO`S 4CR RC F
#6 Kazuya OSHIMA/Andrea CALDARELLI
2016年 SUPER GTシリーズ 第3戦 ツインリンクもてぎ レースレポート

大会概要:2016年 スーパーGT シリーズ 第3戦(第8戦との併催)
大会名称:2016 AUTOBACS SUPER GT Round 8 MOTEGI GT GRAND FINAL(Round 3を併催で実施)
開催日時:11月11日 金曜日(公式練習) 11月12日 土曜日(第3戦) 11月13日 日曜日(第8戦)
開催サーキット:ツインリンクもてぎ ロードコース(1周 4,801.379km)
同時開催レースカテゴリー:
・FIA-F4選手権 第6戦代替レース&第13戦&第14戦
・2016 Honda Sports & Eco Program CR-Z 10リッターチャレンジ 11.12 もてぎ

予選(11月12日 午前)
天気:晴れ/コース状況:ウエット
気温:11度/路温:15度(8時30分)
予選開始:9時00分(GT500クラス開始)

 SUPER GTのシリーズフィナーレ、その舞台は今年も秋深まった時季の栃木県・ツインリンクもてぎ(ロードコース)である。

 しかしながら、今年は例年とは大きく異なる様相の「グランドファイナル」、土日で2レース実施の特別フォーマット開催なのだ。 これは、春の地震の影響で中止になった九州オートポリスでの第3戦を最終第8戦と併催することになったための措置。

 チームは木曜に搬入を実施し、金曜は公式練習走行、そして土曜が第3戦(予選&決勝)、日曜が第8戦(予選&決勝)となる。

 LEXUS TEAM LEMANS WAKO’Sの大嶋和也&アンドレア・カルダレッリはこの最終もてぎ連戦に、シリーズ2位の位置から臨戦する。前戦タイでの表彰台獲得の勢いも味方に、シリーズチャンピオン獲得を目指し、タイトスケジュールとなる今季最後の戦いに挑む。
#6 WAKO’S 4CR RC F 予選結果:10位(予選ベストタイム:1分47秒064=大嶋選手)
 今回の予選は通常のQ1~Q2の2段階ノックアウトではなく、15分間の1セッションで順位を決める特別方式で行なわれる。

 そしてコンビを組むドライバーのうち、どちらかひとりが第3戦、もうひとりが第8戦というかたちで予選を受け持つ規則だ。

 ウエイトハンデに関しては、第3戦が獲得ドライバーズポイント×1kg、そして第8戦はノーハンデの原則がそれぞれ適用される。

 #6 WAKO’S 4CR RC Fはシリーズ2位だけに46kgという重めのハンデを積んでの第3戦となるが、その予選には大嶋が出走。

 天候は晴れながらも、路面には前日の雨が残り、それが次第に乾きゆく難しい状況のなか、大嶋はレインタイヤでアタックを続ける。選んだタイヤのスペック的には、もう少し早く路面の乾燥が進んでほしかったのだが、現実はそうならず、予選は10位という結果に。

決勝(11月12日 午後)
天気:晴れ/コース状況:ドライ
気温:22度/路温:26度(13時40分)/湿度:51%(15時)
決勝フォーメーションラップ開始:13時10分
決勝レース周回数:53周
#6 WAKO’S 4CR RC F 大嶋和也選手&アンドレア・カルダレッリ選手 決勝結果:4位 (所要時間:1時間40分16秒482/ベストラップ:1分41秒022=大嶋選手)
 決勝レースは土日ともに250kmレース。例年の最終もてぎ戦と同距離であり、シリーズ中では最短のスピードバトル設定である。予選はドライバーひとりでの戦いだったが、決勝は通常通りドライバー2人でバトンを繋ぐ。スタート担当は大嶋だ。

 ドライコンディションでの戦いとなった決勝、大嶋は素晴らしいスタートダッシュを決め、1周目に2ポジションアップを果たす。

GT300クラスのアクシデントによって、3~7周目にかけてはセーフティカー先導の隊列スロー走行となるが、それが明けた8周目、 大嶋はこの周にも1ポジションアップを成し遂げ、7番手へ。さらに10周目には6番手へと上がることに成功する。

 GT500クラスは多くのマシンが19~23周目にルーティンピット消化へ。大嶋も23周目にピットインしてカルダレッリに交代、 チームクルーは確実な作業で給油やタイヤ交換をこなし、約34秒の静止時間でマシンをコースへと送りかえした。

 カルダレッリは5番手でコース復帰、背後に来た38号車を引き離す。続いて、29周目にピットインして前に戻ってきた19号車と戦う。タイヤ無交換作戦を取っていた19号車を、カルダレッリは40周目にパスして4番手へ。

 さらには連続表彰台に向け、36号車を追う。懸命に追い続けたカルダレッリだが、これを抜くことは叶わず、僅差のまま4位でのチェッカーフラッグということになった。

 #6 WAKO’S 4CR RC Fはシリーズランクでは3位に後退するも、チャンピオン獲得の可能性をキープして翌日の第8戦へと進む。


大嶋和也選手のコメント
 マシンのフィーリングはスタートから良く、1周目、そして序盤のセーフティカー明けのリスタートと、とにかく前のマシンを少しでも抜いていこう、という感じでしたね。

 僕たちのマシンには今回、勝てるポテンシャルが確実にあると感じていますので、明日はまず朝の予選でアンドレアにポールを獲ってもらって、午後の今年最後のレースでは優勝できるようにしたいと思います。

アンドレア・カルダレッリ選手のコメント
 難しいコンディションの一日でしたけど、私たちのマシンにはスピードがありましたね。レースではハードにプッシュしました。19号車がタイヤ無交換にしてはペースが良く、少し驚かされました。

 オーバーテイクできましたが、簡単な状況ではなかったです。最後の5~6周はさすがに私のリヤタイヤが厳しい状況になり、3位の36号車をオーバーテイクすることはできませんでした。シリーズトップと7点差の状況はイージーではありませんが、チャンピオン争いは依然オープンな状況です。明日も頑張ります。

脇阪寿一監督のコメント
 路面状況のこともあって予選は残念でしたが、決勝でよく4位まで追い上げてくれました。最高のレース内容だったと思います。最後に36号車を抜きたかったですけど、それは簡単なことではありませんからね。キチッとしたレースができて良かったです。

 なによりドライバーふたりがマシンの速さに手応えを感じており、明日のレースに向けてすごくテンションが上がってる状態です。チャンピオンシップについては他車の結果待ちのところもありますが、明日もこのいい流れで戦い、まず優勝したいと思います。

シリーズランキング(全8戦中7戦終了時点)
大嶋和也&アンドレア・カルダレッリ:3位/54ポイント
チーム部門:3位/74ポイント


LEXUS TEAM LEMANS WAKO`S
WAKO`S 4CR RC F
#6 Kazuya OSHIMA/Andrea CALDARELLI
2016年 SUPER GTシリーズ 第8戦 ツインリンクもてぎ レースレポート
予選(11月13日 午前)
天気:晴れ/コース状況:ドライ
気温:13度/路温:17度(9時05分)
予選開始:9時05分(GT500クラス開始)

 前日のシリーズ7戦目(第3戦代替レース)に続き、ツインリンクもてぎでのダブルヘッダー開催2戦目というかたちの今季最終第8戦。

 LEXUS TEAM LEMANS WAKO’Sの大嶋和也&アンドレア・カルダレッリは、シリーズ3位からの逆転チャンピオンを目指して戦う。

 ドライバーズポイントランキング首位の39号車とは7ポイント差。優勝したとしても、王座獲得は相手の順位次第という状況ではあるが、チームもドライバーも前日からマシンには好感触を得ているだけに、まずはシーズン最後のレースを勝って、結果を待ちたいところだ。
#6 WAKO’S 4CR RC F 予選結果:3位(予選ベストタイム:1分36秒776=カルダレッリ選手)
 土曜(第3戦)と日曜(第8戦)でドライバーが予選を個別に受け持つ今大会、日曜の15分間1セッション勝負はカルダレッリの出番だ。最終第8戦ということで、このレースの予選~決勝は開幕戦以来のノーウエイトハンデ状態で走ることになる(GT500は全車0kg)。

 好調なレクサス勢がコースレコードを大きく上回るタイムレベルでポールポジションを巡る激しい攻防を展開するなか、カルダレッリは1分36秒776をマークした時点でトップに立つ。

 しかし、最終的にポールポジションを獲得したのは39号車だった。2位は37号車、そしてカルダレッリは37号車と0.002秒という僅少差で、惜しくも3位という予選結果に甘んじる。

 ドライバーズポイント首位の39号車がポールポジションに与えられる1ポイントを獲得したことで、差は8ポイントに広がった。だが、前日に続きマシンは速い。

 シーズン初優勝、そして逆転タイトルに向けて、午後の決勝、チャンスはまだまだ充分にある。

決勝(11月13日 午後)
天気:晴れ/コース状況:ドライ
気温:22度/路温:27度(スタート前)/湿度:58%(15時)
決勝パレードラップ開始:13時30分
決勝レース周回数:53周
#6 WAKO’S 4CR RC F 大嶋和也選手&アンドレア・カルダレッリ選手 決勝結果:2位 (所要時間:1時間31分58秒300/ベストラップ:1分40秒272=カルダレッリ選手)
 予選に続いて、快晴といってコンディションで迎えた今季最終戦決勝。前日と同じくスピードバトル設定の250km戦である。

 #6 WAKO’S 4CR RC Fはチャンピオンをかけたこの一戦に、スタートはカルダレッリ、後半パートが大嶋という布陣で臨む。逆転ドライバーズチャンピオンの条件はいくつかあるが、わかりやすいところでは「優勝して、39号車が3位以下」だ。

 1周目、カルダレッリは早々に37号車をパスして2番手に浮上。シリーズリーダーでもあるポール発進の39号車への挑戦権を手にする。そしてその後、トップ攻防は1~3秒差という僅差で続き、その争いは、まずはピット勝負へと引き継がれることになった。

 先に動いたのは39号車で、20周目にピットへ。そしてカルダレッリも翌周、ピットへ向かう。給油&タイヤ交換し、大嶋に交代。残念ながらここで順位を逆転することはできず、あとは後半パート担当のドライバー同士、コース上での戦いですべてが決まる展開に。

 ピットストップ直後は5秒ほどあった差を大嶋は終盤、よく詰めていった。一時は0.2秒というところまで迫ったくらいである。

 39号車を抜いても、相手が2位ならチャンピオンを獲ることはできないが、とにかく今季初優勝を成し遂げたい。大嶋はチーム全員の思いを背負って、懸命に攻め続けた。しかし、39号車を抜くことは叶わず、2位のままレースを終えることに。

 とはいえ、チームは右肩上がりで一年を戦い、最後に今季最上位の2位という結果を残して、シリーズランキングでも2位の好位置。脇阪監督とカルダレッリ、そしてWAKO’Sというメインパートナーを新たにチームに迎えたシーズンは、上々の成果を得て終幕した。

大嶋和也選手のコメント
 マシンの仕上がり、パフォーマンスは最高だったと思います。タイヤのグリップダウンもなく、最後まで戦うことができました。

 あと少しのところで勝てなかったことは悔しいですけど、シーズンを通してチームとしての課題をみんなでクリアしつつ、タイトルを争える位置まで漕ぎ着けたことは良かったと思います。このいい流れを、新車で戦う来季につなげていきたいですね。

アンドレア・カルダレッリ選手のコメント
 39号車とのトップバトルは、まったくミスをできない緊張感あるものでした。今日も私たちのマシンはとても速かったと思います。

 特にスティントの後半が39号車よりも速かった。ただ、残念ながら優勝には(日本語で)ギリギリ、手が届きませんでしたね。チームを移籍したシーズンでしたが、良い経験を積めたと感じています。来シーズンはさらなるチャレンジができると思います。

山田健二エンジニアのコメント
 もてぎ大会でのパフォーマンスは総合的に良かったと思います。タイヤ的にもスリックに関してはソフトを使い続けることができましたし、ここで投入されたエンジンも素晴らしかったですね。チームとしてのエンジニアリング能力を発揮できたことも良かったと思っています。

脇阪寿一監督のコメント
 タイヤ選択、戦略、マシンの仕上がり、すべてにおいてパーフェクトといっていい戦いができたのではないか、そう感じています。

 シーズンを通しても、みんなよくやってくれたと思います。ドライバーふたりはよくチームを引っ張ってくれました。そしてドライバーやエンジニア、メカニック、営業など、チームのすべてのスタッフが僕の言うことに耳を傾けて頑張ってくれたことに 感謝したいです。

 まだ、いろんなことを整えていっている途上でもありますが、それでシリーズ2位という結果を得られたのですから、すべてが本当に揃う状態になったら、このチームはどこまで高いところにいけるのかな、そういう楽しみも来季以降はあると思っています。

 ファンのみなさん、応援ありがとうございました。チャンピオンは獲れませんでしたが、今、チームの全員が来季に向けて希望を持ってシーズンを終えることができました。

 来季はリザルト(タイトル)というかたちで応えたいと思います。また応援よろしくお願いします。

2016年最終シリーズランキング
大嶋和也&アンドレア・カルダレッリ:2位/69ポイント
チーム部門 :2位/92ポイント

■観客動員数
開催期間中 延べ入場者数 約59,500人(第3戦との併催:11月12~13日)
11月12日 土曜日(天気:晴れ)23,500人
11月13日 日曜日(天気:晴れ)36,000人
(公式練習日の11日=金曜の入場者数は公式発表されず。開催期間中の入場者数は土曜と日曜の合計で、金曜は含まていません)

イベントへの参加報告(第3戦&8戦戦)
・ピットウォーク:開催日程:11月12日 10:25~11:05/11月13日 10:35~11:35
・キッズウォーク:開催日程:11月12日 16:10~16:40/

主催:GTアソシエイション、ツインリンクもてぎ
参加者:大嶋和也、アンドレア・カルダレッリ

 ピットロード開放エリアにて握手&サイン会、撮影会、グッズ提供を行い、沢山のお客様をお迎えすることが出来ました。
 キッズウォークではお子様を対象に握手&サイン会、 キッズ限定グッズなどの提供を行ないました。

 また、土曜は「がんばろう熊本! SUPER GTチャリティステージ」、日曜は「グランドフィナーレ」が、それぞれ行なわれています。