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SUBARU BRZ R&D SPORT スーパーGT第3戦/第8戦もてぎ レースレポート

2016年11月14日 14:11  AUTOSPORT web

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SUBARU BRZ R&D SPORT
SUBARU BRZ GT300、奮闘の末23位完走
SUPER GT Round 3 Race Report

開催日:2016年11月11日~11月13日(日)
開催地:ツインリンクもてぎ(栃木県芳賀郡茂木町)
レース:MOTEGI GT GRAND FINAL 4,801.379km×53周
参加台数:29台(GT300)
天候12日:晴れ(気温17℃)
観客数:25,500人

 11月12日(土)にツインリンクもてぎ(栃木県)で行われたSUPER GT第3戦『MOTEGI GT GRAND FINAL』で、SUBARU BRZ GT300(井口卓人/山内英輝)は、予選セッションを終えて3番手タイムを記録。

 さらなるポジションアップを目指して午後の決勝レースに臨みましたが、ペナルティなどを科され23位でレースを終えました。

難しいコンディションの路面で予選3番手
 SUPER GT史上初となる週末2連戦となった今回のイベントでは、通常どおりのノックアウト予選ではなく、ひとつのセッションですべてのグリッドが決まる予選方式を採用しています。

 GT300クラスの予選は8:35から15分間。天候は晴れですが、路面はウェット、ドライバーたちは15分間という限られた時間のなかで、変化する路面に対応しながらマシンパフォーマンスを引き出さなければなりません。

 第3戦の予選でSUBARU BRZ GT300のステアリングを握るのは井口です。井口はウェットタイヤを装着してコースイン。

 固めのタイヤを選んだことから温まりに苦労した部分はあるものの、残り時間5分となった段階からタイムを伸ばしはじめます。

 それまで4番手につけていた井口はセッション終了間際のアタックでさらにタイムを削り、JAF GT車両のトップとなる3番グリッドを獲得しました。

「コンディションに助けられた部分もあったと思いますが、セッション最後に狙ってポジションを上げることができました。決勝では実力を最大限に発揮して、ミスなくやれればいい結果を出せる自信はあります。

 それに明日もありますし、最終戦につなげられるレースができればと思います。勝負していかないと前には出られないので、それを見据えて前半スティントを考えながらプッシュできるようにしたいと思います」と、井口は午後の決勝レースに向けて意気込みを語りました。

ペナルティや接触もあり23位で完走
 晴れわたる空のもと、決勝レースは13:10にスタート。スターティングドライバーは、予選と同じく井口が務めました。

 柔らかめのタイヤを装着してスタートしたSUBARU BRZ GT300は、序盤でポジションをひとつ落とし4番手をキープするものの、徐々にライバルに迫られ、6番手でピットイン。山内にステアリングを託します。

 山内は固めのタイヤを装着し16番手でコースに復帰、粘り強い走りでポジションを上げていきます。ところが12番手に浮上した段階で、ピットインの際の作業違反によるドライブスルーペナルティを科されることに。

 ペナルティを消化し、再びコースインした時には16番手となっていました。山内はその後も気持ちを途切れさせることなく安定したタイムを刻みますが、レース終盤の47周目に他車と交錯。

 エンジン再始動に時間がかかり、また足まわりにダメージを負ってしまったこともあり、マシンをピットに戻してレースを終えることとなりました。

 スタートを担当した井口は、「最初の数周はいい感じでしたが、一気に自分たちの良さが出せなくなってきてしまう厳しい状況でした。

 これまでのデータや今日のデータを検証して、明日にうまくつなげたいと思います。今日よりもいいタイムで走れるよう、気持ちを切り替えて思い切り走ります」と、今日のレースを振り返りました。

 山内は悔しさを抑えた表情で次のようにコメントしました。「固めのタイヤを装着して出たのですが、ポジションキープが精いっぱいの状況でした。今日の決勝の中で明日に活かすことのできるポイントを見つけて、いい方向に進められるよう考えたいと思います」。

 チーム総監督を務める辰己英治は、「ドライで走れていなかったことが、そのまま出てしまった感じですね。それに、ハード的な面だけでなく、ペナルティなどのミスもありましたし、チーム全体を建て直さないとダメかなと思います」と、明日に向けての心境を語りました。

 13日(日)はいよいよ2016年の最終戦となります。予選は8:40から15分間、決勝レースは13:30から53周で争われます。有終の美を飾るべく奮闘するSUBARU BRZ GT300の戦いぶりにご注目ください。

SUBARU BRZ GT300、13 位で2016年最終戦を終える
SUPER GT Round 8 Race Report

開催日:2016年11月11日~11月13日(日)
開催地:ツインリンクもてぎ(栃木県芳賀郡茂木町)
レース:MOTEGI GT GRAND FINAL 4,801.379km×53周
参加台数:28台(GT300)
天候13日:晴れ(気温16℃)
観客数:36,000人

 SUBARU BRZ GT300(井口卓人/山内英輝)は、11月13日(日)にツインリンクもてぎ(栃木県)で行われたSUPER GT第8戦『MOTEGI GT GRAND FINAL』で13位完走、2016年のSUPER GTシリーズをチームランキング6位、ドライバーランキング6位で終了しました。

仕様を変更し予選7番手から上位を目指す
前日12日(土)に行われた第3戦と同様、予選はひとつのセッションですべてのグリッドが決まる方式が採られています。

 GT300クラスの予選は8:40から15分間で行われました。ツインリンクもてぎは朝から快晴。気温11℃、路面温度14℃というコンディションのもと、次々とマシンがコースインしていきます。

 山内がステアリングを握るSUBARU BRZ GT300も、タイヤに熱を入れながら周回を重ねます。マシンは前日の走行データを反映したセッティング変更が施されているほか、接触によるダメージも完全に修復され、状態は万全です。

 各車が続々とタイムを出し始める予選セッション後半になると、山内もアタックを開始。しかし路面温度が低かったため15分間のセッションでは完全にタイヤが温まり切らず、最終的に1分47秒135で7番グリッドにとどまり、決勝での上位進出を狙うこととなりました。

 山内は、「少し路面温度が低く、タイヤ的に厳しかったですね。昨日とセッティングを変えたことでタイヤのダメージも和らぐのではと思っています。変化をしっかり見極めて、最高の結果を出せるように頑張ります」と、最終戦に向けての意気込みを語りました。

シーズン最終戦は13位で完走
 スターティングドライバーを務めた山内はスタートダッシュを決め、1周目で2台を追い抜き5番手に。その後も徐々に順位を上げて2番手にまで登り詰め、井口に交替すべくピットインを行います。

 ここでチームは作業時間の短縮のため左側2本のみのタイヤを交換、井口をコースへと送り出しました。13番手でコースに復帰した井口は、9番手まで順位を戻しますが、その後は思うようにタイムを伸ばすことができず13位でレースを終えました。

 チーム総監督を務める辰己英治は、「タイヤを傷めてしまっているのだと思います。パワーがない分、どこか無理をしている部分があるはずで、こういう結果になってしまった。

 タイヤ無交換で走り切れるクルマがあるわけですから、我々はまだそこに達していない、技術で負けてしまっているということでしょう。その部分をさらに磨き上げ、さらなる高みを目指したいと思います」と、悔しさを滲ませました。

 山内はレースを振り返り次のように語っています。「マシンは変更を加えてもらったことで、タイヤのもちも昨日に比べれば良かったのですが、今日だけで考えると厳しかったなという印象です。

 グリップを引き出せない原因を探らなければと思います。応援してくださった皆さんの前でポイントを獲ることができず不甲斐ない結果となってしまいましたが、応援していただいたからこそ3連続表彰台を達成できたので感謝しています。

 また機会があれば皆さんの声援を受けて走りたいと思います。ありがとうございました」。

 後半スティントを担当した井口は、「左側のタイヤだけ変えてスタートしましたが、タイムロスもなく作戦は正解だったと思います。

 しかしその良さを引き出すことができず、終盤はマシンバランスに苦しむことになってしまいました。この2戦、両方ノーポイントとなってしまい、応援してくださった皆さんには申し訳ない気持ちでいっぱいです。

 山内選手が言うように、シーズン中盤でいい流れができたのも、最後まで諦めずに走り続けることができたのも、応援のおかげです。皆さんの応援が1年頑張れた力となりました。ありがとうございました」とコメントしました。

 この第8戦で2016年シーズンのSUPER GTはすべての競技日程を終了しました。SUBARU BRZ GT300への1年間の応援、ありがとうございました。今後も各モータースポーツカテゴリーで活躍するSUBARUへのご声援をよろしくお願いいたします。