11月13日に決勝レースが行われたスーパーGT第8戦もてぎ。2016年のラストレースとなったが、今年限りでの活動終了が決まっているDrago Modulo Honda Racingは、最終戦は46周目にピットに戻ってしまい、チェッカーを受けることはかなわなかった。
2014年からスーパーフォーミュラに参戦を開始し、15年からはスーパーGT500クラスにもホンダNSXコンセプト-GTの使用チームのひとつとして参戦を開始したドラゴコルセ。スーパーGT第7戦タイではチーム初の表彰台も獲得したが、8日、今シーズン限りの活動終了が発表された。
発表をうけた今回のもてぎが、チームにとってはラストレース。「皆さんに見てもらいたかった」という道上龍監督の期待に応え、12日の第3戦では、武藤英紀と牧野任祐が駆ったドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは12位フィニッシュ。迎えた第8戦では、予選13番手から牧野がスタートを担当し、20周を終えピットイン。武藤に交代した。
武藤は12番手を走行し、チームのラストレースでのチェッカーを目指していたが、46周目、無情にもピットインを強いられてしまう。ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTはそのままガレージに収まり、レースを終えてしまった。
レース後、道上龍監督にトラブルの原因を聞くと「オーバーヒートですね。最終的には止めるしかなかったので……。残念ですが仕方ないです。レースは酷ですね」と語った。
チームはなんとかチェッカーを目指すべく修復を試みるが、残念ながら間に合わず。ラストレースでチェッカーフラッグを受けることはできなかった。
「最後、1周だけでもチェッカーを受けようと水を足したり、みんながんばってくれたんですが、間に合わなくて。今回はNSXコンセプト-GTにとっては厳しい週末でしたね。結果は見てのとおりで、ホンダ勢があの順位で終わってしまった」
チームは来季スーパーGTには参戦しないが、ホンダは2017年規定に準拠したNSX-GTを5台投入すると明言している。ただ、14年規定のNSXコンセプト-GTは新規定で苦戦を強いられていた状況がある。このもてぎでもレクサスRC F、ニッサンGT-RニスモGT500からは置いていかれるレースとなってしまった。
「僕は来年チーム運営をやらないですが、ホンダが今回の結果を踏まえて、2017年規定になってどう戦っていくか。開幕のころのような状況があったら、僕たちが速くなっても、まわりも速くなっていきますからね。車体もエンジンもパフォーマンスを上げないと、あの差は埋まらないのではないかと感じました」と道上監督は来季のホンダ勢の復活を期待し、エールを送った。
「2017年にむけてNSX-GTがどう戦っていくかはこれからのテスト次第だと思いますが、いいクルマを作っていってほしいと思います」