ロマン・グロージャンがブラジルGPの予選で、ハース入り後、自己ベストとなる7位を獲得した。今シーズンの自己ベストは日本GPでの8位だったが、その後アメリカGPでは17位、メキシコGPでも21位といずれもQ1落ちで低迷。その要因のひとつがブレーキのフィーリングにあった。
そのため、チームはブラジルGPで異なるブランドのブレーキディスクを試用することにしていた。今回、グロージャンが試したのは、カーボンインダストリー製のディスク。
午前中にこれまで使用してきたブレンボ製との比較テストを行ったグロージャンは、カーボンインダストリー製のほうがフィーリングが合うとして、午後はカーボンインダストリー製を使用し続けた。
今回、カーボンインダストリー製のディスクを使用したのはグロージャンのみで、エステバン・グティエレスはこれまでどおりブレンボ製を使用。これはグティエレスのチーム離脱が決定したこととは関係なく、ドライビングスタイルがグロージャンのほうがよりブレーキに厳しいため、テストに向いているからだった。
チーム関係者によれば、ブレンボ製とカーボンインダストリー製のディスクはキャラクターが大きく違うという。ブレンボ製は作動温度領域が広いのに対して、カーボンインダストリー製は低い領域よりも高い領域のほうが機能するという違いがある。
土曜日の予選前の2台のブレーキの冷却口を見ると、グティエレスは全開になっているのに対して
高めの温度でより作動するカーボンインダストリー製のディスクを使用しているグロージャンに対して、テープで一部塞いでいるのがわかる。
こうしたチームの細かなチューニングが、チームとしても予選ベストリザルトにつながっていたことを忘れてはならない。